長唄三味線のお稽古 「外記猿」8月

 夏は阿波おどりシーズンで徳島に行ってきたり、連で出演があったりで忙しいです。よって長唄三味線にかける時間がひじょうに少なくなってます(^^;)

 まずは秋の千代田区の音楽祭の曲目が決まりました。替衣闇夜連弾、とまつりから2曲。これを組み合わせて弾きます。これから11月まではこちらの稽古もあります。いずれも過去にやった曲覚えた曲なので、暗譜は比較的楽かなと思います。

 さて、今日は稽古の失敗談をカミングアウトしようかなと(笑)。

 その日は夜お稽古の予定が入っていましたが、昼間遠方の友人が遊びに来るというので浅草のどぜう屋にいくことになりました。ちょうど夏なので浴衣を着て、その足で稽古にゆく予定でした。予定ではどぜう屋→軽くお茶して散開、その後お稽古場へ。

 どぜう屋でまる鍋とかウナギの白焼き、ぬた、うざくとかを美味しくいただき、その後もう一軒行こうということになり、ホッピー通りへ。昼間飲む酒の美味いこと。久しぶりに会う友人と話もお酒もはずんで大酔っ払い状態。それでも稽古へ行かないといけません。稽古場へ行きましたが、まともに稽古を受けられる状態ではありません。また、荷物を確認したらバチとかを忘れていました。師匠から借りるという手もあったのですが、稽古できる状態ではない、という自覚はあったので、師匠に丁重にお詫びを申し上げて稽古場を辞しました(^^;)

 師匠には後日改めて失態をお詫びしたのはいうまでもありません(^^;)

長唄三味線のお稽古 「外記猿」9,10,11

 調子変えは、少し進歩したかなあ。イメージを持ってから、回した方が誤差が少なくなります。頭の中でネジを回すイメージです。これくらい回せばみたいなイメージを持って変える。実際の音と誤差があるんですが、やっているうちに段々誤差が少なくなります。

 一度、割とスラスラ弾けたときに、師匠からもうちょっとやりましょう、というお言葉が出たので終わりは近いような気がしますが、どうなるかな。練習してないととたんに弾けなくなります。

 秋の弟子有志の出し物は、替衣(かえごろも)プラス何かに決まったようです。去年とだいたい同じなんですが、同じ演目だけにレベル上げないとまずいですよね。たぶん暗譜はそう苦労しないと思うので、自分的には替え手も自主練習しとこうかな、と思ってます。

長唄三味線のお稽古 「外記猿」6,7,8

 なかなか途中引っかからずに最後まで行けません。どっかで引っかかります。課題の調子替えも、なかなか難しいです。そもそも家の三味線とお稽古場の三味線違うからなあ、でもだいたいの感じはそう変わらないと思うんですよ。

 こう今ひとつそれに対して集中してないというのが一番問題なんだろうと、これを書きながら思っています。絶対一発で合わす、という気持ちで練習しよう!これから!

 手的には難しいのはないんで、勘所に気をつけている(つもり)なんですが、こちらも今ひとつ。途中ホントに大きく狂う場所がいつも同じ。

 あ~、要するになんか集中できてない私です。お稽古しているとこういう時期が必ず来ますね。それでも続けていこうという気持ちは間違いなくあるので心配はしていませんが…。

 おさらい会とかないと燃えない私です笑

長唄三味線のお稽古 「外記猿」5

 しばらくぶりの長唄三味線のお稽古日記です。日記は久しぶりですがお稽古はしてました。三社祭があったりして忙しかったのと、ちょっとネタ切れでしたので日記は書いていませんでした。

 さて、実は4回目のお稽古でとりあえず最後まで行きました。早い!去年の今頃は色種のお稽古でしたが、ようやく二上がりの琴の合方に入ったところです。今回の外記猿は技術的に難しい手はないので進みが早いのでしょう。ただ調子替えはなかなか鬼門です。本調子と二上がりを行ったり来たりするので、この曲でこの調子替えを素早くできるようにしたいと思っています。

 師匠も替え手を入れてきたり、私の独奏部分を長くしたりして、稽古内容は少しばかり高度になってきています。なかなか楽しい曲です(^^)。

東音会の会友、師範会友って何?

 昨日、女子東音会の演奏会第一部を聞きに行きました。みどケロさんの師匠がご出演とのことです。そういえば最近女子東音の演奏会によく行ってる気がする。

 演奏的に一番心に残ったのは「筑摩川」でした。ん~、格好良かったです。あんな風に弾けたらすごくかっこいい。いつか自分が弾いてみたいという意味ですごく心に残りました。家に帰ってうちの師匠の過去のお浚い会の番組表を見たらあったので、解説を読んでみると。

 明治12年に、河竹黙阿弥の書き下ろした「加賀騒動」の「筑摩川出水の場」の背景として作曲されたのが本曲である。大薩摩の豪快な手が「忍びの合方」「千鳥の合方」「幕三重」など、芝居の下座で使用される長唄の合方と融合している。とありました。

 あとは、鏡獅子の竹笛はきれいで良い曲だなあ。ここだけでいいから吹きたい曲です。乱序は参考になりました。自分であれだけやると聞いていてもすごく良くわかるようになりました。

 さて、本題について。番組表に長唄東音会「会友」「師範会友」の認定制度について、という案内が載っていました。読むと東音風の長唄を正しく伝承し広く普及するために「会友」「師範会友」という資格認定制度を設ける、とありました。

 この東音風というのがよくわからないところです。流派によって歌い方、弾き方が違うというのがありますが、もともと東音というのは流派じゃないんですよね。この辺私勉強足りてなくてすいません。東音風に唄う、弾くというのはどういうことなんでしょうか?イメージ的は最大公約数的な芸風ということになりそうなんですが。

 ちょっと気になったので書きました。

長唄三味線 「外記猿」になりました

 お浚い会が終わって初めてのお稽古でした。師匠から何にする?と聞かれましたので、シェフのお任せで、とお願いしました。譜面をぱらぱらとめくりながら、外記猿やったけ?と聞かれ、やってませんと、と答え、はい、これで外記猿に決定です。

 猿牽きのお話しです。靭猿も有名ですが、こちらもよく番組で出てるようです。ちなみに、「げきざる」と読みます。昔、外記節というのがあったそうで、その手法・旋律を取り入れた曲だそうです。長唄の中に外記節三曲と言われる、外記節を復活を目指して杵屋六左衛門が作った「外記猿」「石橋」「傀儡師」がそれに当たります。が、外記節の臭いはあまりしないそうです。そもそも外記節がよくわからない自分(汗)。

 最初の方をチラッと浚いますが、あ~、こういう感じ。こういうのあまりやってこなかったからいいかも、と思いました。自分的に長唄の曲は大きく言うと二つに分かれていて、唄に三味線を合わせていくものと、三味線の流れの中に唄があるもの。前者が語りもの、後者が唄もの、と言うんでしょうか。あくまで自分の感覚的なものです。

 で、自分は唄もの=メロディアス、なものが好きなんですね。なので、自分で曲を選ぶと自ずとそっち系になっちゃいます。今回、シェフのお任せでお願いしたのも、こういう師匠の選曲を期待していたからかもしれません。

 というわけでお猿さん、よろしくお願いしますね。ウッキー!

「秋の色種」を弾いてきました

先日、わたしの長唄三味線のお浚い会があり「秋の色種」を弾いてきました。師匠、唄の先生、弟子仲間、ご来場いただいたみな様、ありがとうございました。何とか無事?終えることができました。

ひきだるまの会 2015
ひきだるまの会 2015

昨年のお浚い会が終わった後に、やりたい曲がある人は言ってください、と師匠がおっしゃったので、わたしは「梅の栄」「新曲浦島」「秋の色種」をあげ、師匠がじゃあ色種やりましょう、となりました。色種といえば、「虫の合方」「琴の合方」が有名な曲です。上調子が入ることが多く、これがまたキレイなんです。

ほぼ1年かけて稽古してきましたが、師匠が上調子を入れて稽古するようになってからは苦闘の連続でした。つられちゃうんですよね、上調子に。自分的には上調子が入ってきてからは、別な曲になった感じでした。

お浚い会は、二挺一枚。そうです。タテわたし、上調子師匠、お唄の先生です。これが意味するところは、自分が相当しっかり弾かないと曲にならない、ってことです。特に合方はほとんど掛け合いになるので、そこで自分がこけたら終わりです。今までの曲は基本師匠がユニゾンで弾いてくれ(ところどころ替え手)、自分がこけてもほとんど影響ないんですが、今度は違うわけです。このプレッシャーはだんだん効いてきました。

さて、当日の演奏がどうだったか?みなさんも気になるところだと思いますが、その前に当日朝のプチ失敗がひとつ。爪短くし過ぎました。爪に溝ができると削ったりしていたんですが、本番朝なのでいつにも増してヤスリかけたら短くなり、人差し指でハジクのがやりにくくなっちゃいました。今度から気をつけます(汗)。

「秋の色種」弾いてます
「秋の色種」弾いてます

舞台に上がり、幕が開きます。師匠の声でチンチンテンといくところ、トンチンテンと…。いやあ、まさか三の糸弾き損なって二の糸弾いちゃうとは。この瞬間自分は相当緊張しているのを自覚しました。もう、特に右手が硬い。あと、胴の位置を少し直したいんだけど、それができない。胴の位置なんか弾く前に念入りに確認するんですが、袴はいてるとズレやすいんですよね。それでも致命的に位置にズレることはなかったは良かったです。

本調子のところはまずまず。さあ、虫の合方です。ここでもミス。お唄が終わりきっていないのに、チンと入っちゃいました。もう、唄を聞く余裕なんてなかったってことです。途中、スカバチしたり、ハジキが甘かったりと、ありましたががまあまあの出来だったと思います。

調子変え、調子変えの決まり文句が少し乱れましたが、調子自体はまずまず上手く変えられました。そうそう、この日は早めに糸を張って十分に伸ばしていたので、変に音が下がることは無かったです。事前の糸のしごきは大事ですね。

さて琴の合方。ここでこの日最大のピンチが来ようとは…。前半の方で、棹の下の方を弾く部分で、手が止まりました。いつもはほとんどオートマチックに動くところなんですが、次どこに動かすか白くなっちゃいました。ただ、かろうじて頭の中でメロディは流れていたので、戻れるところを必死に探します。師匠も異変を感じ少しテンポを緩めてくださり、区切りになるところで軽くかけ声を入れてくださりました。そのおかげもあり、無事元に戻れましたが、あやうく演奏事故になるところでした。

秋の色種弾いてます
秋の色種弾いてます

失敗した瞬間は、緊張よりも動揺しました。スカバチとか勘所のズレとかのレベルではなかったので。もう必死に落ち着け落ち着けを自分に言い聞かせていました。これでボロボロになったらいかん。今までの練習を無駄にしちゃいけない。そんな風に考えていたように思います。

そんなんで琴の合方が終わり三下がりです。動揺もあって手に少し汗をかいていて少し滑りましたが、うまく変えられました。この辺り、当日糸をしごいた後シミレーションしていました。巻が変なところでガッシリはまると動かせないので。

三下がりの部分は自分的にもけっこう上手く弾けたかな。竿下の方の難しいところもばっちり勘所押さえられました。

始まればあっと言う間です。18分弱の曲ですがあっと言う間です。幕が閉まった後は、やっちまった感いっぱいでした。二挺のプレッシャーとはこういうことだったんですね。

こう書くと、よっぽど下手くそな演奏だったんだろうな、と思われますが、実は演奏自体はまずまず良かったんですよ。終わった後、みどケロさんや、お弟子さん方にも良かったですよ、と言われていたんですが、その時は失敗のことで頭がいっぱいで素直にそう聞くことができなかったんですね。

お浚い会が終わった後打ち上げがあり、お唄の先生にお礼と失敗してしまいましたとお話ししたら、「確かに上手くいかなかったところもあったかもしれけど、全体的に見ると下浚いのときより音とか凄く良かったですよ」と。……。その時はまだその意味が良くわからなかったんですが、後になって下浚いの音を聞き直してみて、わかりました。

音、音程、勘所、調子変えとかが本番ではけっこう上手くできていたんですね。だから聞いていても割と気持ちいい。あくまで対自分比ですから、念のため。下浚いは特に二上がり以降ひどくて三下がりになるとさらにひどい音でした。調子変えがうまくできていなかったんですね。手的にはあまり大きなミスが無かったのですが、本来はこういった音自体出来の悪さを自覚しないといけなかったですね。

自分は間違ったところに囚われすぎていて、良かったところをたくさん見逃していたようです。もともと難しい曲ですから、今の自分で完璧に弾くなんてことは無理なわけで、そう考えれば、まずまず弾けたと思えるようになりました。

練習で苦労した、虫の合方で棹の下の方から上っていくところの勘所、・ドンドンドンドンドンドン・トテテレテレテレテントンもまあまあできたし、琴の合方後半の凄く細かい手の部分で粒が立てられなかったところも本番が一番上手くできていたし、三下がりのメツメツメサケサラーなんかも本番が一番上手くできたし、調子変えも上手くできた。なんだいっぱいいいところあったじゃん。

お時間のある方は聞いてみてください。

長唄「秋の色種」 2015-03-21 神保町区民館 三味線で参加 *観客席から録音したものです

いろいろあったり、いろいろ考えたりしましたが、「秋の色種」とってもとっても楽しい曲でした。上調子が入ってから、難しくなりましたけど更に楽しくなりました。弾いていてこんな楽しいの初めてかもです。

あと思ったのは、三味線を弾く左手は大事な音のベース部分を担っていて、右手はテクニカル的なことを担っているのかな~、なんて感じました。左手は勘所、調子変えのときに重要な役割を果たしていて、右手はいろいろな奏法で華を添えるみたいな。

右手っていえば、下浚いである姉弟子さんに右手の感じが師匠に似てる、と言われました。みどケロさんにも言われました。これ実は目指しているところです。もちろん音は遠く及ばないなんですが、ちょっとうれしい。

そういえば笛では師匠の師匠に感じが似てるなんてのも最近言われました。これも嬉しい。

さあ、今度の曲何にしようかな。

長唄三味線 「秋の色種」下浚いでした

 秋から続いた長唄関係の三味線・笛の出演も週末のお浚い会で終了です。今年の秋の曲も決まったりしているので年がら年中という気もしますが…。

 で、下浚いがありました。笛の本番翌日というタイトなスケジュール。本番の会場でお唄の先生に唄っていただきます。

 何ヶ所か間違えましたが、まずまずのでき。反省・修正点は,二上がりから一の糸を上げきれなかったこと。これは前日糸を全部張り替えたんですが、一のネジはちょっと癖があって押し込みすぎると固くなりすぎて回しにくくなるんですが、そうなっていました。本番当日は事前に調子替えのシミュレーションします。

 二上がりになって「らんじゃたい~」の後を抜いて琴の合方に入るんですが、練習では2拍おいて入っていたんですが、お唄さんが最後伸ばすので声が残っているうちに入ってしまった。師匠にそこどうするか明日稽古があるので要確認。

 テンポはけっこうゆっくり目です。直近の練習より少し遅いです。もう少しテンポアップしたい感じなおで、これも師匠に要確認。

 下浚いの後に練習があるというのは嬉しいです。

 他のお弟子さんの演奏も聞きましたが、皆さんなかなかの仕上がり具合です。わたしも最後のあがきで練習頑張らないと。

三味線いろいろ

 先日、師匠の浜松稽古場のお浚い会を聞きに行って、打ち上げで何人かの方とお話しして面白いなあ、と感じたことがあったので書いておきます。なお、わたし自身未熟ですので勘違いや、間違った解釈をしている部分も多いと思いますので念のため。

 浜松のお弟子さん達は、他の楽器主に西洋音楽であるピアノやヴァイオリンやギター、合唱、等の経験者が多かったです。つまり五線譜が読める方が多い。それと音感がドレミ(CDE)に対応していて、三味線を弾いていてドレミを感じるという方もいらっしゃいました。

 この感覚は自分には無いです。非常にいい加減な相対音感はあると思うんですが、三味線や笛を吹いていてドレミを感じることは無いです。五線譜で弾いたり、吹いたりするとそういう感覚になるのかな。自分は「いろは譜」を暗譜して、メロディを耳で覚えて、両方で弾いている感じです。

 「いろは譜」の利点の一つとして、譜を歌を歌うように覚えられることがあると思います。「メツメツメサケサラ~」三下がりなんかで出てくる勘所なんですが、一種の唱歌のようにメロディに乗せて覚えられます。

 ちょっと脱線しました。もう一つ話が出てきて、三味線の上達に関しての話です。上達の度合いを山に例えて天辺を10合目とすると、三味線の場合比較的早い時期に5~6合目くらいまで行けるのに対し、ピアノ・ヴァイオリンはまだ3~4合目にしか行けない、そうなのです。最終的に10合目まで行くのは、三味線もピアノ・ヴァイオリンも同じくらい大変だし時間がかかる、とも。

 この話なんとなく納得できる気がしました。自分はピアノは子供の時分に2年くらいしかやってないので、うまく説明できないんですが、そういう感じがします。誰か上手く説明できる方、あるいはそうじゃないよ、という反論があるかたは是非コメントください。

 最後に一つ。これ書くと端唄の方に怒られそうなんですが、端唄をやっている方がいらして、なんで長唄三味線始められたんですか?と聞いたら、端唄の三味線は技巧的には難しい部分が少ないそうなんです。その方は純粋に三味線を上手くなりたいと思われて習っているそうです。

 かみさんが民謡三味線やっていたからわかるんですが、民謡はあくまで唄が主役です。あっ、今の津軽三味線は除きます。端唄も多分そうなんだろうと思います。一方長唄は劇場が舞台で演奏時間も長いから、唄だけはなく、三味線の聞かせどころもないとお客様が満足しない、という状況で進歩発展してきたから、合方に代表される三味線の聞かせどころ、技巧的に聞かせるところが発展してきたのだと思います。

 このことに関して横道にそれますが、もし三味線をやりたいと思っている方で、でもどのジャンルをやりたいのかよくわからない、という方は長唄三味線をやるのが一番良いと思います。後で違うジャンルに行っても困らないです。津軽は除きます。津軽はまたちょっと特殊ですね。だから魅力があるともいえます。

 長々と失礼いたしました。意見・反論大歓迎です。

浜松ひきだるまに行ってきました

東京のひきだるま先駆けて、京阪、浜松でひきだるまがありました。そのうち浜松のひきだるまに日帰りで行ってきました。ひきだるまってわたしの長唄三味線師匠のお浚い会の名称です。念のため。

なかなかハプニングの多い旅でした(^_^;)。まずは品川駅の新幹線改札口前のカフェでコーヒーの飲もうと席に着こうとしたら、テーブルの下になにやら落とし物。なんとぶ厚いお財布!カフェの方に話して、JRの窓口のところに届けてもらいました。

すると5分もせずに、20代の背広を着た男性が走ってきます。わたしのテーブルではなく空いているテーブル下を覗きながら「サイフ…。サイフ」と言ってます。駅に届けてありますよと話しかけ、無事手許に戻ったようです。帰り際、お礼を言われましたが、それだけでした(笑)。

このカフェで横のテーブルに一人の女性が座られたのですが、この方女流の長唄笛の方でした。お顔と笛の入るバッグをお持ちだったので間違いありません。さすがに声をかける勇気はありませんでした。確かこの方浜松にもお稽古場をお持ちですから同じ新幹線だったかもしれません。

何か朝から良いことしたし、良いことあったので気分は上々です。お昼過ぎに浜松到着しました。駅でお昼ご飯を調達。浜松といったらやっぱりウナギ。

自笑亭「うなぎ弁当(赤ワイン仕込)」
自笑亭「うなぎ弁当(赤ワイン仕込)」

会場は浜松福祉交流センター。開演10分前くらいに到着。幕開きの「ねずみぐるま」から最後の「紀州道成寺」、師匠のおまけ演奏までたっぷり楽しみました。自分が以前お浚い会にかけた「五條橋」「松の翁」なんかはやっぱり気になります。両曲とも見事に演奏されていました。

このお弟子さん達、基本月一のお稽古でここまで仕上げてくるんですから凄いです。打ち上げでお弟子さんに言われたんですが、東京はたくさんお稽古日があってうらやましい、と。確かに逆の立場だったらそう思うでしょうね。それだけ浜松のお弟子さん達はお稽古熱心なんだと感じました。

それから何人かにブログを拝読しています、と言われました。なんかみょうな感じです。お一人いるのは知っていて、今回浜松来たのもその方にお目にかかりたかった、のが理由の一つだったんですが、他にも3~4人くらい言われびっくりしました。たぶん、師匠の情報とかも知りたい、というのがあるんだと思います。

プラス、観客の中に笛の知り合いもいらしていて、思いがけず再会です。私の笛の師匠の師匠のお弟子さんです。

今回の助演の唄の師匠は、杵屋五功次先生でした。わたしの色種も先生が唄ってくださいます。なのでご挨拶。先日の美紀会の下浚いで奥様の鳳聲千晴先生にご挨拶したことを奥様から聞いていたらしく、お笛と三味線で大変ですね、とにっこり。優しい先生です。この日は10番お一人で唄ってくださいました。東京でもよろしくお願いいたします。

で打ち上げです。美味しいコース料理いただき、浜松のみなさまと楽しく交流。帰りは最終の新幹線です。当然のごとく新幹線の中でも宴会(笑)。

そしてこの日最大のハプニング。なんと新幹線のチケットを紛失(涙)。検札は済ませたので、そのとき切符をしまい損ねて、宴会でいろいろものを広げていたところに置いて、落っこちて、どこかいっっちゃたのかなあ。師匠とか回りの方が一生懸命掛け合ってくれたのですが、もう一回払いました(涙)。あとみな様にお時間取らせて申し訳なかった。

ちょっと高い交通費になりましたが、それ以上の価値のある楽しい旅でした。

さあ、ひきだるままで2週間切りました!