三味線いろいろ

 先日、師匠の浜松稽古場のお浚い会を聞きに行って、打ち上げで何人かの方とお話しして面白いなあ、と感じたことがあったので書いておきます。なお、わたし自身未熟ですので勘違いや、間違った解釈をしている部分も多いと思いますので念のため。

 浜松のお弟子さん達は、他の楽器主に西洋音楽であるピアノやヴァイオリンやギター、合唱、等の経験者が多かったです。つまり五線譜が読める方が多い。それと音感がドレミ(CDE)に対応していて、三味線を弾いていてドレミを感じるという方もいらっしゃいました。

 この感覚は自分には無いです。非常にいい加減な相対音感はあると思うんですが、三味線や笛を吹いていてドレミを感じることは無いです。五線譜で弾いたり、吹いたりするとそういう感覚になるのかな。自分は「いろは譜」を暗譜して、メロディを耳で覚えて、両方で弾いている感じです。

 「いろは譜」の利点の一つとして、譜を歌を歌うように覚えられることがあると思います。「メツメツメサケサラ~」三下がりなんかで出てくる勘所なんですが、一種の唱歌のようにメロディに乗せて覚えられます。

 ちょっと脱線しました。もう一つ話が出てきて、三味線の上達に関しての話です。上達の度合いを山に例えて天辺を10合目とすると、三味線の場合比較的早い時期に5~6合目くらいまで行けるのに対し、ピアノ・ヴァイオリンはまだ3~4合目にしか行けない、そうなのです。最終的に10合目まで行くのは、三味線もピアノ・ヴァイオリンも同じくらい大変だし時間がかかる、とも。

 この話なんとなく納得できる気がしました。自分はピアノは子供の時分に2年くらいしかやってないので、うまく説明できないんですが、そういう感じがします。誰か上手く説明できる方、あるいはそうじゃないよ、という反論があるかたは是非コメントください。

 最後に一つ。これ書くと端唄の方に怒られそうなんですが、端唄をやっている方がいらして、なんで長唄三味線始められたんですか?と聞いたら、端唄の三味線は技巧的には難しい部分が少ないそうなんです。その方は純粋に三味線を上手くなりたいと思われて習っているそうです。

 かみさんが民謡三味線やっていたからわかるんですが、民謡はあくまで唄が主役です。あっ、今の津軽三味線は除きます。端唄も多分そうなんだろうと思います。一方長唄は劇場が舞台で演奏時間も長いから、唄だけはなく、三味線の聞かせどころもないとお客様が満足しない、という状況で進歩発展してきたから、合方に代表される三味線の聞かせどころ、技巧的に聞かせるところが発展してきたのだと思います。

 このことに関して横道にそれますが、もし三味線をやりたいと思っている方で、でもどのジャンルをやりたいのかよくわからない、という方は長唄三味線をやるのが一番良いと思います。後で違うジャンルに行っても困らないです。津軽は除きます。津軽はまたちょっと特殊ですね。だから魅力があるともいえます。

 長々と失礼いたしました。意見・反論大歓迎です。

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