長唄三味線のお浚い会で「外記猿」弾きました

本番の3日前の下浚いでアクシデントがありました。演奏途中に二の糸巻きがキュルっと緩んでしまいました。真っ青です。演奏止まるのかと一瞬期待しましたが、下浚いは本番とほぼ同じなので演奏は続いていきます。その瞬間考えたことは、

1.演奏をあきらめる
2.構えたまま糸を巻き直す
3.いったん置いて巻き直す

でした。1もちょっと考えたんですが、さすがそれはないだろうということで、3にしました。2はちょっと自分には無理だと判断しました。それにしても気が焦ると音が取れません。もうだいたいこの辺というところで演奏に復帰しましたが、音はズレズレでした。調子変えで本調子にしてようやく合わせられた感じ。

こういうトラブルは初めてだったので焦りましたが、本番前に良い経験ができました(^0^;)。

それ以外にも三の糸の伸ばしが不十分で途中隣の師匠の手が伸びて直されたりと、さんざんな出来の下浚いでした。みなから下浚いで良かったと応援いただきました。ほんと本番じゃなくて良かった。

この下浚いを踏まえて気をつけたこと。
・常に糸の状態を気をつける。
・演奏途中に調子を確認できる箇所を何カ所か設ける。
・調子変えは上げる場合は多めに上げて戻しながらきっちり糸巻きを押し込む

そしていよいよ本番当日。お客様もたくさんいらしてくださりました。私の関係のお客様も何名かご来場いただきました。ありがとうございました。

みっちり糸を伸ばして準備万端。出だしはバッチリと思ったら、いきなり手を間違えました。糸の調子は良好で伸びていないようです。まずは第一関門の二上がりへの調子変え、糸巻きを最後しっかり押し込みます。音程もまずまず。関門無事通過です。

本調子へ戻して、再び二上がりへ。ここはトン一発で変えないといけません。ここは上げが不十分でした。言い訳すると会場が暖かくて手に汗が…。ちょっと上げにくかったです。すぐ上げきれなかったのがわかったので、修正。ここでもグッと糸巻きを押し込みます。

最後の本調子への変えも無事終了。課題の調子変えはまずまずでした。一発で変えきれなかったところは反省点として、すぐ対応できたのは良かったところ。スカバチ何回か、勘所外れすぎがちょいちょいありましたが、全体的にはまずまずの演奏ができたように思います。かみさんからも良かったとのこと。

師匠、助演いただいた唄の先生、同門の皆様、お客様の皆様に感謝申し上げます。

終了後は楽しい打ち上げ。先生方や同門の皆様と楽しく語らい、大いに飲みました。楽しかった~!

長唄「外記猿」 2016-03-20 万世橋区民館 三味線で参加 *観客席から録音したものです

【長唄三味線】外記猿ようやく暗譜

 後、10日ほどでお浚い会です。1ヶ月前時点でほぼ暗譜はできていたんですが、最初から最後までなかなかすんなり弾くことができませんでした。私の個人的な考えですが、その日練習する最初の演奏を重要視しています。最初って調子も不安定になりがちだし、本番に一番近いシミュレーションになるからです。

 先日、ようやく自宅練習で最初から最後まで止まることなく演奏できました。止まることなく、なのでミス無くではありません。ここ大事です(笑)。調子変えも完璧ではないにしても、なんとか聞けるレベルでできました。

 昨日、師匠の稽古だったのですが、稽古でも始めて通しで止まることなくできました。1回通した後、師匠がもう1回通しでやりましょう、と。2回目も大丈夫でした。

 師匠の稽古場の三味線なんですが、調子変えがやりやすいです。あれ、巻きを変えた三味線だったかな。今度聞いてみよう。それから1月の時に勘所にまったく印がなかったのが、いつの間にかいっぱい印が付いていて逆に戸惑いました。自分ではオクターブのところに1カ所付けているだけです。まったく無しは辛いので(^0^;)。これは見ない方がいいと思い見ませんでした。見ると、ここはあそこの勘所だなって頭の中に一瞬余分な情報が入っちゃうんです。

 後、お稽古1回、下浚いやって、いよいよ本番です。

【長唄三味線】外記猿は調子変えが難関である

 暗譜はほぼ100%なんですが、時々頭が白くなるのが困りものです(^0^;)。

 本調子→二上がり→本調子→二上がり→本調子、という流れなので、調子変えがなんと4回もあります。これはちと辛いです。調子変えをするということは、特に素人はうまく変えられなくて、結果変な調弦で弾いてしまうリスクがある訳です。

 うちの師匠の方針として、後見さんは付きません。よほどひどければ隣の師匠が手を伸ばして直します。これは賛否両論あるかと思いますが、自分的にはそこもちゃんとできて三味線弾きだと思うのです。

 で、今回の外記猿ですが、二回目の二上がりに変えるときが一番難しい。普通は複数回トントンとか弾いて変えるのに、ここはトン一発です。その後三ツ間あるのでスクイがあるんですが、スクイは音が取りにくい。なので、なかなか上手くできません。しかもその後のメロディが調弦がおかしいともろに変な音になるメロディなんです。

 手首をクイッとやって、一発で極めたいなあ。

【長唄三味線】どうしたら上手くなるのか?

 まあ、はっきりいうと、初中級者の壁に見事にぶち当たっています。とりあえず、何となくは弾けますけど、お世辞にも上手いとは言えない。師匠に基本的なことは教わって、曲を浚って、それは見事なお手本を目の前にしています。ですが、お稽古を漠然と受けているだけの私は当然ながら進歩がありません。

 私のいいところでもあり悪いところでもあるんですが、お浚い会に前になると、俄然練習するんですが、終わるとサラッと忘れちゃいます。

 最近、これではいけないと思い、どうしたらいいかちょっと真剣に考えてみました。そこで一番良くないのは積み重ねがないことではないかという結論に至りました。せっかくお浚い会で勉強した曲も、終わってしばらくすると弾けなくなっている現実。

 というわけで、お稽古曲の他に自主練を少しばかりするようになりました。椀久の玉だったり、替衣だったり、色種の合方だったりを、特に勘所に気をつけて練習することにしました。まだ、始めたばかりですが、ようやくこんなことに気がついたという、ある意味お馬鹿な自分の発見でもありました。

 やっぱり三味線も好きだから、もう少し上手くなりたいんです。

【長唄三味線】外記猿の練習音源作り

 お浚い会を約1ヶ月後に控えた時期に必要なもの、それは練習用音源です。うちの師匠は録音OKなんですが、練習用音源としては、本番用抜き差しの通しで演奏したものが理想です。できれば途中で突っかかったりしないもの。

 これ実はなかなか難しくて、途中で引っかかったりせず最後までっていうのがなかなか練習でもできません。今回途中2カ所引っかかったとこがあったんですが、今まで一番まともだったのでこれを音源にします。

 幸い今はPCで音源を編集できるので、引っかかったところをカットして上手くつなげて音源完成です。

 それにしても録音聞くと自分の下手さがよくわかります。勘所がダメダメです。師匠との差が目立ってます。これをできるだけ少なくしないと。弾いているときより、こうやって録音聞くとダメさよくわかりますね。

 師匠の歌が入った音源で練習して、歌とのタイミングも体に入れていかないといけません。

 頑張らないと!

【長唄三味線】暗譜は90%くらいかな

 先日の稽古から、譜面は一応出すけどそれを見ないで弾くよう心がけました。心がけたということがミソで、時々見ました。大まかに暗譜度合いは90%。でも暗譜って100%じゃないと意味ないんですよね。ただ100%に近づいているということには意味があります。

 課題は調子変えです。本調子→二上がり→本調子→二上がり→本調子と4回もあります。ここをスムーズにしたいところです。

 あと、約1ヶ月と三週間。まずは暗譜を100%にしないと。

 それから、稽古場の三味線がいつものと違っていて、棹に何の印もないやつでした。とりあえず弾きましたが、勘所はかなり怪しかったです。とんでもない音を弾くことはなくなりましたけど、やっぱり印が全然ないと厳しいですね。

 話戻って暗譜のこと。どうやって暗譜するか、今回目をつむって弾くようにしてみました。これ勘所の訓練にもなるし、一石二鳥かも。

長唄三味線の難しいところ

 曲は外記猿を浚っていますが、そろそろ暗譜もしないといけない時期です。自分的には一ヶ月前に暗譜をほぼ100%に持って行って、その状態で一ヶ月ブラッシュアップに努める、というのが理想です。

 前半に唄に合わせて弾くところがあります。そこは独り弾きのようなんですが、師匠が三味線の手を止めて唄だけになると、ただそれだけで不安になります。そう普段いかにいい加減に弾いているかがもろに出ちゃいます。師匠といっしょに弾くときは、目の前の師匠の手の動きを見てタイミングを合わせていて、唄を良く聞いてないですね。

 指揮者がいない長唄では、時に唄がリードを取ったり、三味線が取ったり、お囃子が取ったりします。いわゆる、皆がそのときに息を合わせるわけです。この息を合わせるのがやはり初級者には難しい部分です。

 別な師匠にこう言われたことがあります。「ふくふくさん、息を合わせるんじゃないのよ。気を合わせるの」これはさらに上の状態なんでしょうね。そういう演奏を目指して!できるかどうかは別ですよ。でも目指して頑張らないと。

暗譜がはかどらない「外記猿」です【長唄三味線】

 今、ちょっとフォーム改造中です。誰に言われたわけでもないんですが、構えたときの安定感、右手だけで構えたときに天神がちょっと下がっちゃうのが気になるのです。調子変えの時に左手を棹からネジに持って行くときにそうなると少し手間取るんですよね。あと、そうならないよう右手で強く押さえたりしなきゃいけない。こういう余分なことをしたくないし、意識したくない、というのが改造の理由です。

 三味線の胴を今までより少し外側に置くと良い感じです。ただ、当然胴が少し体から離れるので、右手の置き方とかにも影響が出ます。まあ、誤差の範囲なので慣れてくれば問題ないかなと。

 で、来年のお浚い会で「外記猿」を弾くことになり、抜き差しも決まって、それで練習してますが暗譜がさっぱり進みません。半年以上やってるのに…。つらつら思うに、色種には楽しいちょっと長めの合方が2つあったので、ここを覚えるのが割と早い段階でできて、あとの部分はぼちぼち覚えていったんですが、今回の曲にはそれがない…。短めの合方が4つくらいあるんですが、暗譜の手助けにならない感じです。

 これはもう楽譜を見ないで弾く、という練習を徹底するしかないなあ。

11月は長唄強化月間!?

 長唄三味線の弟子有志9名で、千代田区の「芸能のつどい」に参加してきました。演目はチンチリレンとかまつりとかの三味線のみの曲です。去年の曲から一部を入れ替えただけなので暗譜も比較的楽でした。

 去年に比べると今年のほうが出来が良かったんじゃないかな。同じ曲が多かったので習熟度が高かったのと、前日に合同練習をして、曲の速さなんかを気をつけることを注意できたのが大きかったと思います。なんといっても走りすぎる傾向がある曲なので。

 師匠クラスなら、いくら速くても音の粒が立って、一音一音きっちり聞こえますが、わたしなんかだと、音が雑になってしまいます。それより多少テンポを落としても、一音一音きっちり弾く方が合奏全体としてはきれいに聞こえます。

 と、まずは長唄三味線の出し物がおわりましたが、月末には能管・篠笛で長唄「京鹿子娘道場」の出演があります。こちらは今年で5回目になる、プロ・アマ混成のメンバーによる出演です。笛の出番は少なめですが、急ノ舞を吹ける貴重な機会なので、楽しみです。

 笛の稽古は「樹木の密」という寳先生作曲の能管・篠笛四重奏曲の稽古が始まりました。ちょっと長唄の曲は止めて、笛の曲を吹きたいなあというのと、能管の音色を良くしたいなあ、という私のリクエストがあって、この曲になりました。

 イメージはうっそうとした森の中、屋久島の原生林とかのイメージ。薄暗い中に鳥の鳴き声が時折聞こえる。そんなイメージの曲です。

 能管の譜面ありますが、ただこの通りに吹いてもダメ。最初吹いたら、ふくふくさんのは明るい草原ですね。もっと暗い森の音にしてください。はい。これは師匠とかCDの音を良く聞いて真似るしかないです。

 でも、この曲面白い。好きです。能管の勉強になる!

上達が感じられなくなると練習意欲がなくなる

 最近なんとなく停滞気味の長唄三味線。原因の一つとして上達が感じられない、というのがあるような気がします。なんとなく集中力がでない感じ。が、先日のお稽古でこれではいかん、と思いました。秋に有志で出る音楽祭の課題曲を弾いていて、そのできの悪さに、自分ながら凄く嫌になったからです。

 一回は暗譜したはずなのに、覚えていない、手は間違える、適当に音を出している。前より下手になってるんじゃないと思うくらい。

 家に帰ってから超反省。この曲を丁寧に浚ってみようという、別名「やる気」が出てきました。本来は速弾きの曲ですが、それまでは速さに追いつけなくて、相当雑になっていました。一音一音、粒を立てて音を出す。音程もきっちりする。まずはゆっくり弾いてそれができるようになってから、テンポを上げる。

 人前で演奏するのに恥ずかしくないところまで持って行く。

 師匠のところに通っていれば、自然と上手くなる。ってもんじゃないんですよね。自分で課題を見つけてそれを克服していく。その連続で上手くなっていく。家での練習が大事。師匠のところの稽古はその課題を自分で見つける場所。そういう稽古をしていかないと。