阿波おどり、うちの連は研譜です

 久しぶりの阿波おどりネタです。1月東京ドームで恒例のふるさと祭りがあって高円寺合同連250名の演舞がありました。はい、今年も動画です。なかなか行けないんです。法事もあったりして時間が取れませんでした。なんか年始めに見る阿呆も集まるみたいな雰囲気もあるのかな。けっこう回りでは行った人多いようです。

 感想はというと、少ない合同練習日程のなかでよくやってるなあ、というのと。あの会場はやりにくいだろうなあと。広すぎくらい広いし、地面も赤、バックの壁も赤っぽい色、見てて疲れます。

 音はちょっと方向性変じゃね、って思います。新しい音を入れ込んで作るのが恒例になっているようですが、その音がなんかちょっと違う。吉野川って笛のメロディー、寺内タケシさんが作ったんですが、これは凄く良くできていて、知らない人が聞けば昔からある音と教えられても何の疑問も持たないくらい、昔からある騒き囃子にマッチしてます。これは別格としてもやるならそこレベルのものじゃないと。正直今回は「阿波おどりじゃないもの」を見て聞いているように思いました。

 日本に各地にあるお囃子、たくさんありますが、どれも聞くとなんか懐かしい感じを受けませんか?それってやっぱり日本人のDNAに刻み込まれたソウルミュージックなんだと思います。阿波おどりもその中の一つで、音を聞いたときにそういった心に響いてくるものがないとダメなんです。うちのかみさんなんか、これ中国の音?なんて言ってました(汗)。踊りも同じです。熱狂と情と色気を感じなければ阿波ダンスで阿波おどりじゃなくなっちゃいます。自分的には。

 辛口になっちゃいましたが、東の雄である高円寺であるが故の辛口コメントですのでご容赦ください。あの会場に負けない動員力・まとまりはさすがです。もっともっといいの見たいんですよね。

 ん?書いているうちに題名と関係ない内容に(笑)。そうそうそれで、連の練習が始まって、三味線の新しい替え手を勉強してます。お手本、この場合は徳島で演奏しているものなんですが、皆で弾けるようにするには、譜面起こすのがいいかなあ、なんて思ったわけです。弾く人によって微妙に違う、なんてことになると尺も変わったりして、踊りからも聞いても不便だろうし。

 で、題名の通り、うちの三味線って基本研譜なんです。これたぶん少数派じゃないかな。研譜なのは三味線の指導者が研譜だから、です。当たり前か(笑)。で、自分も研譜読めないといけないので少しずつ勉強してます。ちなみに普段は佐門譜です。文化譜も読めるので、三味線譜に関してはトリリンガル!!

 で、実際の作業は佐門譜→文化譜→研譜と脳内で変換して書いてます。脳内というのは正確じゃないですね。変換表みたいなのを使ってます。それにしても研譜はまだ全然ピンと来ないです。慣れなんでしょうけどね。

長唄三味線のお稽古 「秋の色種」16

 もちろん、師匠は上調子。前回つまずいた前弾きはOK。虫の合方も取りあえず止まることなく弾けました。問題は二上がりの琴の合方。前回4~5ヶ所くらい引っかかったところがあり、そのうち2つくらいはまあOKだったんですが、まだ3ヶ所くらいダメ。特にドンドンドンドンドンドン・トテテレテレテレテントン、フヨイ、繰り返し、この間が取れない。休符の間が取れず先走ってると何回も言われます。

 調子変えは、本調子→二上がり、二上がり→三下がり、まあなんとなくできたかな。これも回数こなして精度を上げていかないと。

 目標は今月中に暗譜。1ヶ月半かけて仕上げ。こう書くと余裕ありそうですが、ギリギリな感じです。

笛お浚い会の下浚いで大失敗

 下浚いって本番のメンバーで演奏する、出演者の私にとっては貴重な機会です。実際のノリ具合、間なんかが練習と違う場合があったりするので。

 久しぶりの笛のお浚い会なんで緊張して痛んだと思います。大失敗やらかしました。笛の出番としては、

ヒィーヤーヒィー
出端
竹笛(二上がり)
神舞
渡り頭・地・狂言鞨鼓・本上げ
竹笛(三下がり)
段切れ

なんですが、渡り頭~本上げから竹笛の間が短い、急いで持ち替えなきゃいけないので気をつけないといけないな~、思っていました。で、能管で神舞を吹き終わって、少し間があって、渡り頭に入るところで、なんと竹笛に持ち替えて吹いてしまいました(汗)。なんか三味線と合わないな~、とは思いましたが2フレーズくらい吹いて、おかしいと思いいったん置いて、また何か無理やりワンフレーズ吹いてやっぱり合わない。この時点でもまだ気がついていなかった訳です。前にいる師匠の口が能管の唱歌を言っていたのをみてようやく事態を掌握。いや~、やらかしました。

 ちなみに演奏は止まらず、私も改めて竹笛(三下がり)を吹いて段切れで終了。師匠時間を計ってましたからね。終わってからこの部分だけもう一回後でやり直させていただきました。

 まあ、下浚いで良かったと思うようにします(笑)。それ以外では、神舞が自分が練習していたテンポより速かったので、能管がもたれていたように感じました。それとやはり息が浅くなるので、予定より息が持たず変なところで息継ぎしたり。この辺本番まで修正したいと思います。

 賛助の先生方は
唄:東音 安岡麻里子
三味線:東音 西野朋子、東音 齋藤久美子
囃子:福原貴三郎、望月佐太寿郎、千代園剛
琴:谷富愛美
*老松に琴は入りません

 安岡さん、齋藤さんは、かみさんのお浚い会で賛助してくださった方で、囃子の先生方も若獅子会他でよく拝見する方々です。それはもう素晴らしい唄・演奏でした。

集-笛お浚い会-福原百貴
日時:1月23日(金)13時開演~15時終了
会場:お江戸日本橋亭

お浚い会の番組表
番組表

 入場無料です。お時間ありましたらお越しください。

江戸囃子 篠笛・太鼓のお稽古

 笛の方でちょっと嬉しいことがありました。前回ダメだった秘曲「神田丸」を3回ほど吹いて、その後「鞨鼓」「神田丸」を続けて吹きました。この「鞨鼓」と「神田丸」曲調が違うので続けて吹いてそれを吹き分けないといけません。

 吹き終えて、良かったですよ、と師匠。いつもならそれで終わるところ続いて「腕が上がったと思うよ」とのお言葉。思わず身体がカーッと熱くなるくらい嬉しいお言葉でした。

 少し前から、後は自分で工夫してみてください、みたいなことを言われるようになっていましたが、ようやくその意味がわかってきた感じです。わかったっていうより、実際それをやらないと次への道筋が開かない。とにかくやってみようと思い、CDを聞いたり師匠の音を何度も聞いて、音に色を付けていく作業にとりくむようなった1年でした。

 まずは附け通りに字配りを間違えないように吹く、ところから、少ししゃれて吹けるようになる、というところの入口にようやくたどり着いた、あるいは、随分長い間停滞していましたが、上の階段に足をかけることができた、そんな気がします。幻じゃないといいな(笑)。

 太鼓の方は締太鼓で秘曲一通り。ようやく暗譜できました。まだ「神田丸」が怪しいですが。麒麟、「テテ、ドド」ではなく「ンテテ、ンドド」みたいな感じ。秘曲のことを「間もの」とも言いますが、これは間が難しい曲だから間ものという説もあるようです。あるいは基本曲の間にはさむから間もの、という説も。

 ひとっ囃子を締太鼓と大太鼓。昇殿、天ツクは付けバチをする。大太鼓はやっぱり難しい。この先秘曲の大太鼓も打てるようにならないといけないんだけど、ん~、相当難しいそうです。

 新年1回目はなかなか充実したお稽古でした(^o^)
 

長唄 能管・篠笛お稽古 「老松」3

 皆さん、あけましておめでとうございます。

 稽古始めホントは長唄三味線が先のはずだったのですが、師匠が風邪のようで稽古が休みになり、長唄の能管・篠笛お稽古が今年最初のお稽古になりました。

 笛のお師匠さんもお忙しいようで、この時期パルコの志の輔落語にご出演だったり、来月は杵勝のハワイ公演に出演されたり、その合間にご自身のお弟子さん達の初めてのお浚い会もあり、相当な忙しさだと思います。まあ、この業界忙しいことは華ですから、喜ばしいことでもあります。

 ハワイ公演には、秋の川崎邦楽祭でお世話になっている今藤の女流の唄方さんも行かれるようなので、笛の師匠にその辺りもお話ししておきました。この世界狭いですから、一応お耳に入れておいた方が良いと思った次第です。

 昨年末の、芸大院生のリサイタルの話になり、あの椀久は観客の皆さんはお得でしたね(笑)、と。師匠的にもあの鼓は相当良かったそうです。ご自分の笛のお仕事については、思ったより笛吹く時間が長くて大変だった、とも(笑)。

 それとお浚い会の方ですが、「老松」はトリ前になりました。トリで師匠が吹かれるそうです。それと、洗足池の「笛福会」から5~6名エントリーがあるそうです。になみに「笛福会」と私は関係ないので念のため。ネーミング的には大いに関係ありそうですが(笑)。

 お稽古の方は本番前最後のお稽古。暗譜はOK。特に注意されたのは笛を構えるタイミング。どうも自分は早すぎとのこと。ん~、やっぱり早めに構えたい(汗)。「老松」は松風の合方のみ抜いてやるそうです。

 来週、下浚い。再来週本番です。そういえば番組表がまだないんですが、当日までに出来上がるのか(笑)。師匠、忙しそうだからなあ。

長唄三味線のお稽古 「秋の色種」15

 今回は初めから師匠は上調子。いきなり前弾きでつまずきます。2拍間を空けるところに上調子が入ると、えっ、と慌ててしまう自分です。これはもう慣れるのと、自分の間をしっかり保つことが大事。

 で、虫の合方。少し練習していたのでここは何とかなりそうな目処が立ってきた感じです。二上がりにして、琴の合方。ん~、ここはまだまだ。手が回らないところがあって、要練習です。まず自分が間を崩さず弾けるようにならないとダメ。

 さて、今回師匠が初めから上調子を弾いてくださっておおきな問題が発覚しました。それは、調子変えです。二上がりに変えるときは、割と一発で上手くできたのでわからなかったんですが、二上がり→三下がりにするので一の糸巻きを上げるんですが、全然上手くできず、師匠の音を待っていたら、師匠弾いてくれません。あっ、この瞬間気がつきました。師匠は調弦違うから、師匠の音に合わせれば、ということはできないということに(汗)。

 今までの曲、調子変えがあっても、師匠も同時にやっていたので師匠の音に合わせれば良かったんですが、今回は自分一人で合わせないといけません。ん~、これ難しいです。本調子→二上がりはサワリもよくつくのでわかりやすいんですが、二上がり→三下がりはわかりにくい。ここ要チェックポイントです。

 師匠もできるだろうと思っているからやっていることだと思うので頑張らないと。

 ところで上調子ってどう調弦しているの?

芸大に初侵入

 長唄とか邦楽の世界には芸大関係者がたくさんいます。わたしの長唄笛の師匠もそうです。その師匠から現役芸大大学院博士課程の小川実加子さんのリサイタルがあるというので、初めて芸大の中に入りました。

芸大第六ホール
芸大第六ホール

 これはリサイタルが行われた第六ホール。露出補正しているので床が白く飛んでます。割と新しいのかな。芸大の入口の案内図を見てホールの場所を探していると、親切な女性な方が「小川さんのリサイタルに行かれるんですか?第六ホールはこちらです」と教えてくださいました。新しいのでまだ案内図に載ってないそうです(笑)。

 リサイタルは福原徹師作曲の曲と「二人椀久」、後半は研究発表という芸大生らしい内容でした。言い忘れてましたが、小川さんは鳴り物で今回は小鼓を打たれていました。マイ先生は笛で賛助出演。二人椀久は長い曲なんですが、唄、三味線、鳴り物素晴らしく、飽きずに聞くことができました。歌詞とか全部わかるわけじゃないんですが、唄の声がすばらしいので聞き惚れてしまいました。

 客席はほぼいっぱい。芸大関係者が多いのと、どうも、芸大夏期講座の受講生の方々も大勢いらしていたようです。私も知っている顔がチラホラ。長唄三味線の妹弟子さんも遭遇。聞いたらやはり夏期講座つながりだったようです。

 それにしても行く途中は雨も降って寒かった。駅から芸大までの公園の中昼間歩きたかった。でも良い演奏を聞けて幸せ。

江戸囃子 篠笛・太鼓のお稽古

 年内最後のお稽古でした。月一のお稽古なので1回休むと2ヶ月開いてしまいます。今年は3回行けなかった…。四分の一お休みは痛いよな~。

 笛の方は準備不足でした。前回秘曲の神田丸まで行ったのですが、この神田丸がOKだったのかどうか自分の中であやふやで何を練習していったらいいのかわからないのと、長唄の出演がありそっちの練習に集中していたせいもあります。

 まあ、言い訳はおいといて、練習してないと演奏がガタガタになるのはしょうがないにしても、ガタガタ度合いがひどすぎる。前回の神田丸より出来が良くなかったのが自分でもわかりました。と言うわけで神田丸はもう一回になりました。7メ、3メの音が特に良くないとのダメ出し。この音すごく大事なんですよね。最近笛は良い感じと言われていたのに逆戻りです(涙)。

 太鼓の方はひとっ囃子の締太鼓と大太鼓。今回は笛も入れてやろうということで笛も。タマを打つときは特に気を入れて打つこと。ちょいシマリ気味で入るくらいでも良い。

 笛の方は久しぶりにひとっ囃子吹いたので間が悪いところがいくつかあってダメ出し。吹いてなかったからなあというのはあるにせよ、同じ曲を何年もやってるんだから間違えちゃいけないよな。これは大反省。昇殿・鎌倉はテンポ遅すぎ。太鼓は笛に構わずテンポを作る。これ中級向けのアドバイスだそうです。吹き出しは昇殿はサラリと、鎌倉は少しユッタリと聞かせる。

 あと、少し飾りを音を入れて笛を吹こうと思ったけど、最初に間違えちゃうと飾りどころではなくなってしまいました。これも反省。普段から飾りを入れる練習をしていかないと。

 なかなか進歩しないんですが、来年少しでも進歩するよう頑張ろう!

長唄 能管・篠笛お稽古 「老松」2 とカーボンファイバー篠笛

カーボンファイバー篠笛

 写真見にくいんですが、噂のカーボンファイバー篠笛が店頭にあったので試し吹きさせてもらいました。手に持ってみると重い…。能管くらいあるかな。唄口、手孔とも小さめ。呂の一から大甲キまで鳴りました。

 なかなかのお値段ですが、店の方に聞いたらもう何本か売れたそうです。どういう方ですかと聞いたら、新しい笛が好きな方、村山さんファンの方、とかだそうです。

 阿波おどり、外で吹くし向いているかなあ。と思ったんですが、重いことと、表面が割と滑る感じの質感なので汗とかで、指とか唄口まわり滑りそうな感じがして、動きながらの演奏には難しい感じがしました。

 さて、お稽古の方ですが老松です。能管、ヒィーヤーヒィーの字配り、出端の入り口のタイミングを太鼓の手事で確認。ターウは3〜4回、終わりにウを当てる。神舞、モタって聞こえるので気をつける。オヒャーが原因っぽい。

 竹笛、唄に合わせる部分は唄に合わせて音を出す。6(六)の前に装飾音的に5(五)を入れる場合雑に入れてはいけない。その他細かいところをいくつか。

 今の段階で大まかにはいいでしょう。後は細かい詰めの作業がんばってください、とのことです。あと、師匠の師匠のお弟子さんが何人か出られることになったそうで、老松少し抜きが入ることになったそうです。笛の部分はもちろん全部入ります。

 今日の稽古が今年最後。ご挨拶をしてお別れしました。今年も1年お世話になりました。