川崎麻生区の邦楽祭に参加してきました(音源付き)

土曜日に下浚い、日曜日が本番でした。今回私は長唄「鶴亀」三味線三枚目、長唄「勝三郎 連獅子」の能管・篠笛を勉強させていただきました。

下浚いってのはまあリハーサルみたいなもので、もう出来上がったものを本番に準じて演奏して終わりなんですが、「鶴亀」の出来はかなり今一つでした。ダメな原因は明らかで、三味線おじさん三人組の出来がひどかったのです(汗)。特に調子変えで上手く合わせらません。本調子→二上がり→本調子なので二の糸を上げ下げするんですが、調子変えが上手くいかないと二の糸の開放弦のトンというのを思い切って弾けなくなります。だって変な音だから出したくないというのが本音。なでるように弾くと全体の音も歯切れが悪くなるという悪循環。

唄方のプロからそこを強くダメ出しされました。調子変えを慌てない、仮に多少合わなくてもなでるように弾いてはいけない。リズムテンポがグダグダになってそうなると唄えないそうです。

二回目は多少マシになりましたが、前途多難が予想される「鶴亀」でした。

「勝三郎 連獅子」の方は、全体的にもひじょうにまとまっていて特に問題ない出来映えだったと思います。タテ三味線のオジサマがひじょうに頑張っていました。

初めて読む方もいらっしゃると思いますので、この会のメンバーに構成について再度簡単にご案内します。四挺四枚お囃子です。三味線三挺はアマチュア、唄「三枚」アマチュア(セミプロみたいな方も)、お囃子はワキ鼓と大皮以外はアマチュアという編成です。

という編成なんですが、なんといってもアマがタテ三味線をやるというのはすご~く難しいことで、間とかテンポとかをリードしていかないといけません。歌を聴いてお囃子を聴いて、あるいは逆にタテ三味線が唄やお囃子に対してわかりやすい弾き方、かけ声をださないといけないわけです。ただ弾けばいいとうものではないのです。

私が「鶴亀」でやる三味線は三枚目です。比較的に気楽な立場ですが、それでもふだんのおさらい会でやるのとは全然違います。おさらい会は基本自分が主役なので、自分が間違えても回りが合わせてくれます。が、こういう会だとタテに合わせないといけないし、タテがこけたらワキが支え、まあ全員で助け合って作り上げないといけません。なので緊張感半端ないです。

そして本番当日。早めに楽屋入りして三味線のセッティングを着替えを済ませます。楽屋で少し練習できるので、鶴亀チームは主に調子変えのところを練習。「勝三郎 連獅子」の笛は、まあなんとか吹けるだろうとの思っていたので、それ程心配はしていませんでした。

今回の自分の目標としては、「鶴亀」三味線は、暗譜で弾く、調子変えを成功させる、です。レベルの低い目標ですが(笑)、だって鶴亀は浚ったことがなく、話を聞いて自分で練習始めたのが9月に入ってからで、それから9月下旬に初めて師匠に稽古していただい訳で、3ヶ月足らずで暗譜はすごいことなんです!!(笑) 調子変えはこの曲の難所なんでここを乗り切れば最後まで行ける、という感じです。

そして舞台の幕が開きました。今回舞台上凄く暑く感じました。手に汗をかきそうで嫌な感じです。汗かくとネジが滑るのでいやなのです。演奏が始まればもうなるようにしかなりません。途中ここには書けないハプニングもありましたが、無事段切れまでたどり着きました。お客さんにもそう変な感じは与えなかったと思うのでまずまずの演奏だったかなと思います。暗譜も1回一瞬飛びましたがすぐ戻れたし、調子変えも8割くらいは上手くできた感じがするのでまずは目標達成かな。ただ、音を聞き返すと、勘所が悪いです。こんなにひどいとは演奏中はそんなに思わなかったんですが、まあ夢中だったのでのそこまで気が回らなかった、というところだと思います。

演奏を聞いてやろうという奇特なお方は

長唄「鶴亀」 2014-11-30 川崎市某ホール 三味線三枚目で参加 *レコーダーを私の後ろに置いたので私の下手くそな三味線の音が中心です

残すは「勝三郎 連獅子」です。笛の個人的な目標は、日吉の音のレベルアップ。日吉の立ち上がりがスヒィーにならない。それと終わりを「ーーィ」この最後のィが聞こえるように吹く。「狂い」息切れしないよう最後まで猛々しく。竹笛の音色、ピッチ。

こちらも本番中ならではハプニングがあったりしましたが、無事段切れまで行きました。個人的にはタテ三味線の方本当に頑張っていました。あの曲をあれくらい弾けるようになりたいです。

笛は、目標の達成度は8割くらいかな。日吉の立ち上がり・終わりは何ヶ所か上手くできなかったが完成度は少し上がったと思う。狂いは入る打ち合わせで、フー、ヒヒャー、ロルラー、リヤリと吹くんですが、大皮が入ってからヒヒャーとやるつもりが大皮の音を拾い遅れて、リヤリが余ってしまった。「狂い」は一ヶ所指がもつれた…。すぐ戻れので良し。狂いの最後のヒシギは息切れせず良し。最後の段切れは長すぎて息が持たず(笑)。思い切り息を吸っておくべきだった。竹笛はまだまだだなあ。

演奏を聞いてやろうという奇特なお方は

長唄「勝三郎 連獅子」 2014-11-30 川崎市某ホール 能管・篠笛で参加 *観客席から録音したものです

たくさん勉強してまた楽しい方達と曲を作り上げる楽しさを経験させていただきました。また来年も頑張ります。関係者の皆さまに感謝です。

本調子→二上がり と 女子東音会

 鶴亀練習してて、難しいなあと感じたこと。それは調子変えの感覚。今までけっこうアバウトにやっていました(汗)。トントン~トントン~、ってだいたい4回弾く余裕のある曲がおおかったんでそれでも別に不都合は感じなかったんです。師匠の音に合わせればOKだし。

 で、鶴亀は本調子からトン一発で変えて、トンツテドンいくので、一発でなるべく正しい二上がりにして次のトンで微調整くらいにしないといけないわけです。真面目な話、どれくらい角度回したらいいか大まかですが確認してみました。もとの調子とか室温とか色んな環境によって変わるんでしょうが、だいたいの基準ていうのは知っておきたかったので。思ったより回してない、と自分的には感じました。

 あとは実際に二の巻に手をかけて、どういう感じで回したらその角度近くになるかを反復あるのみ。なんとなくですがだんだん良くなってきている感じです。

 それから、私二の巻を上げるとき小指をかけると大きく上げられません。下げるのはできます。なんでやろ?上げる方向に回すとき小指がかけると力入らないんです。なので二上がりにするときは小指をかけずにグイッと回して、それから小指をかけながら押し込みを意識して微調整してます。師匠には特に何も言われないのでスルーしているんですが。小指かなり短いんでそのせいかな。

 ちなみにご存じない方のために説明すると、三味線の巻ってただ刺さっている状態なので少し押し込み気味に回さないと、キュルって緩んじゃいます。なので、一と三の巻は親指を糸倉にかけながら、二の巻は小指をかけながら回すのが基本です。

 師匠は基本通りかな。土曜日女子東音会でその辺観察してみたんですが、小指かけてないかたもチラホラ。要は緩まず調子変えができればいいことなんですけどね。その女子東音会では三の巻はキュルっとなった方はいったん三味線置いて巻き直してました。留めの方でした。タテで糸を切った方は、後見からすぐ替えの三味線がでてきました。もうお一方はお囃子のみになったときに三の糸をずらしていました。切れそうだったんでしょうね。30分近い曲だと糸が持たないこと多いんでしょうね。

 そうそう、その女子東音会なんですが、もとはみどケロさんのお師匠さんがご出演と言うことで聞きに行きました。そしたら、助演お囃子の中にマイ笛師匠がいらっしゃいまして、大変満足な演奏会になりました(^o^)。

 私ごときが三味線の感想を言うのもおこがましいのですが、東音の方の三味線は、清く正しく美しい、という感じがします。大薩摩なんかでも、もうちっと、あざとく派手にやってもいいようなときも割とサラッと弾く方が多い気がします。音、音程はもういうまでもなくキレイ。

 客席になんとなくいつもより男性が多い気がしたのは、男性は女性師匠につく方が多いのかな(笑)。なんとなくわからなくもないですが(笑)

 

長唄三味線のお稽古 「鶴亀」4

 師匠の前では暗譜度9割くらいかな。佐門譜と今藤で手が違うところに気を取られ、あれっ?となってしまうのはしょうがないかな。最後に、師匠から、いいんじゃない、とのお言葉もあり、これにて「鶴亀」は上がって、次回から「秋の色種」に戻ります。

 いつもこれくらい家で練習すれば曲は進むというのがよくわかりました(笑)。

千代田区 「芸能のつどい」に参加してきました

 稽古場に集合して合わせ練習、着替えをして、いざ日経ホールへ。できはどうだったかな?暗譜が飛ぶことはなかったけど勘所の精度は悪かったような気がします。これは普段師匠との練習では正しい音を師匠は出し続けてくださるので、瞬間的に修正することが可能なんですが、弟子同士だと私を含めて勘所怪しい人が多いので(汗)、隣の人と音が違うとあせるんですよね。自分が間違っている場合、隣の人が間違っている場合、いろいろあるんですが、やっかいなのはそうなってくると正しい音がわからなくなってしまいます。

 あと、今回スピーカーの音と生音のタイムラグがけっこうあって弾きづらかったです。舞台袖の師匠からは生音はキチンと合っていたとおっしゃっていたのですが、客席の前の方は2つ音が聞こえたと教えていただきました。これはホール側に何とか対処お願いしたいところです。

 打ち上げは中華。ビールと紹興酒をちょっといただきすぎて、記憶が…。家にはたどり着いていました(汗)。無事ではなく、何故か新調したばかりの眼鏡がなくなっていました。大反省…。

長唄三味線 「替衣」合わせ練習

 8人ほど集まって合わせ練習。師匠からは一つ一つきちんとバチを当てて音を出すようにとの注意をいただいて合わせてみました。一回目はあちゃ~って感じでしたが、二回目三回目はまあそれなりの出来かなと。糸の調子合わせがまずは大事ですね。当日は早めに集まって練習もあるので、調子は安定しているかなと思います。

 個人的にはまずは暗譜を目標にしていたのでそれは大丈夫でした。晒しの合方で一ヶ所間違ってタイミングを覚えたヶ所があったのでそこは修正しないと。ここは練習用音源を切り貼りして作ったときに半拍間を空け損ねていました。

 終わった後何人かで軽く食べて飲んだんですが、そこであるお弟子さんから、夏に芸大の短期講座に参加したときに大阪から参加された方と一緒になって、その方は三味線と笛をお稽古しているそうで、このふくふくブログを読んでいるとのこと(汗)。あひゃ~、この世界かなり狭いですね(笑)。こんどコメントくださいね。音源もまたそのうち上げますので。

鶴亀・勝連の合わせ練習

 唄チーム、三味線チーム、囃子チーム集まっての初めての練習でした。このメンバーで私自身は4回目になるのでその点は気楽です。

 さて、いざ初めて合わせてみるとなかなかすんなりいきません。すんなりいかないのは主に呼吸とかタイミング。唄にプロの方がいるのでこの方に全体的な指導をしていただいています。例えば三味線線で流しバチの終わりの知らせる弾き方とかが重要になるんですが、普段お稽古しているときは師匠に合わせればそれで済むところ、自分がタテだと自分でそのあたりをリードしないといけないわけです。唄とかつられていつまでも終わらなかったり、逆に急に終わったりすると、唄やお囃子さんが困る訳です。

 この呼吸を合わせるのが、私たちアマには難しいところでもあり、また、勉強になるところでもあります。普段先生方の長唄演奏というのは超高度なやり取りで成り立っているというのがよくわかります。

 たぶん、今回の練習でポイントはハッキリ見えたので後は各自がそれに向かって精進あるのみです。残すは前日の下浚いのみ。たぶん時間があれば練習もやるでしょうが。

 三味線も笛も課題はいくつかあったので、要カイゼンです。

 今回あせったのは、もうすぐ鶴亀の練習というときに三味線の糸をしごいたら2の糸が切れたこと。三の糸は朝取り替えていたんですが、2の糸は大丈夫だろうとそのままにしていたのでしt。替えの糸を急いで張ってしごきまくりました。新しい糸は凄く伸びるのですぐ音が下がってしまうで。

 後、糸巻きがキュルキュルならなくて良かった。練習中はたまにあるんですよね。

 三味線では初めてだったので凄く疲れました…。

長唄三味線のお稽古 「替衣」

 「鶴亀」お稽古中なんですが、16日に出演があるのでそのお稽古をお願いしました。暗譜で弾くこと、師匠の替え手に引っ張られない、練習用の音を録音するのが今回のお稽古のメインイベント。

 暗譜したつもりだったんですが、替え手が入ると勝手が違うというか音が違って聞こえるので所々間違えてしまいます。ただ、自分的には95%くらい暗譜はできていると感じられたので良しとします。

 師匠の替え手に引っ張られない、は晒しの合方でもろくも崩れ去りました(笑)。あれ、出だしが難しいです。こっちが替え手っぽい。

 というわけで録音したものはそのまま使えないので、編集ソフトで上手く切り貼りして師匠の替え手入り練習音源を作りました。あとはこれで練習あるのみ。

 音源作るときのコツとして、頭に調子合わせの音を入れておくと便利です。

 「替衣」って曲名ではないんですが、もともと舞踊なんかで立ち方が着替える時間のつなぎに弾く合方のことを替衣って一門では呼んでます。チンチリレンとかチンチリレンくずし、チチリチ、トトロツなんかのメドレーです。今回、それだけども足らないので越後獅子の晒しの合方を冒頭に足しています。

 師匠の替衣は神業的に速いんですが、はたして私たちのどうなるでしょう。お楽しみです。

「鶴亀」「勝三郎 連獅子」の合わせ練習

 11月30日に川崎市麻生区の邦楽祭に長唄の三味線と笛で出演します。アマプロ混成チームです。いつもは笛のみなんですが、今回三味線でも出ることになり、先日その練習がありました。

 全員が揃うのは、合同練習1回と下浚いと本番ですので、最初の合同練習までにある程度形にしておかないといけないわけで、歌・三味線・囃子チームそれぞれで合わせ練習しています。

 私は三味線は三枚目なので比較的気楽な立場でして、タテが独りで弾く部分の確認、調子を変える部分の打ち合わせが主でした。今藤の中に入って弾くので当然そちらに手を合わせます。佐門の譜とそれほど違いはなく助かりました。この辺は事前に譜をいただいてあったので確認済です。

 個人的に一番の難所は、二上がりに変えるところかな。おさらい会だともう師匠の音に合わせればいいんですが、今回は素人が3名もいますから一発で合わせられるかどうか?後は暗譜ですね。

 翌日が囃子チームの練習。美学の音源やら、三味線チームの音源やらを使って、特につなぎの部分を確認。笛は基本こういうときお役御免なんですが、連獅子の場合、能管きっかけが2回ほど出てくるので気をつけないと。鼓・太鼓の方々は抜いた後、どう始まるかがポイントのようです。

 個人的には一声とか翔りのアシライのはまり具合が今一つ。最後の段切れも普通のとちょっと違うので吹き込んでおかないとタイミングが覚えられません。笛の鳴りが合わせることに気を取られ今一つだったのはいかんよね~。次の合同練習にはもっといい笛を吹かないと。

 三味線・笛、頑張ろう!

長唄三味線のお稽古 「鶴亀」3

 師匠の前で暗譜の課題はまだ完全にはできなかった。一応譜面は置くんですがそれを見ないように弾きましたが、半分くらいは見ちゃいます。それでも半歩前進。何とか本番は暗譜で臨めそうです。

 前の方が、千代田区の会で弾くのを稽古していたので、次回はこれをお願いして終了。

長唄三味線のお稽古 「鶴亀」2

 怒濤の9月を乗り越え10月も半ばですが、かなりテンパっています(汗)。師匠も無事アメリカ公演を終え、お稽古再開です。今回も「鶴亀」をお願いしました。自分的には暗譜度は60%くらいです。本調子、二上がり、本調子なんですが、特に二上がりのところが苦手です。あれ、ここ笛で吹いたことけっこうあるんだけどなあ。何故かその経験が三味線に活かされていない自分です(笑)。

 次回稽古で譜を閉じて弾くようにしたいんですが、譜を見ても師匠の前では緊張して間違えるくらいなのでハードル高いです。だからこそそのハードルを早く越えたいというのもある訳です。

 「鶴亀」以外に覚えなきゃいけないのが、

鶴亀

晒しの合方(越後獅子より)
チンチリレン
チンチリレンくずし
チチリチ
トトロツ

秋の色種

 の7曲。色種は来年3月だけど少しは弾いておかないとゼロに戻っちゃうので。チンチリレン関係は以前覚えたので大丈夫かな。晒し合方は短いけど覚えにくそう。チンチリレンとかチンチリレンくずしを練習すると三の糸の消耗が激しいです。

 笛関係だと勝三郎「連獅子」と老松。連獅子はほぼ覚えた。老松は来年1月なのでそろそろやらないとヤバイです。

 やはり「鶴亀」が増えたのが凄く大きい(汗)。来年はもう少しキャパを考えないと(笑)。