馬込の阿波おどりを終えて思ったこと

 久しぶりに阿波日記でも。

 個人的には、今年の構成は嫌だなあ(笑)、いや、嫌ではないんだけど自分には荷が重い、正確に言うと今年だけじゃなく毎年そんな感じです(笑)。

 今年は特に手を速く回さないといけないんで、これは50代半ばの初老の男には辛い~。正直に言うとこの速さで音の粒を立てて弾くのはプロでないと無理なんではと思ったりもします。ある程度速さを抑えれば、ありがたいんですが、それだとこの構成自体が死んじゃうんでそうもいかないし。まあ、頑張るだけ頑張りましょうと。

 本番で都合4回弾いたかな。自分的にはどれもまともに最後まで弾けたのはありませんでした。うひゃー、これ動画とか撮られていたら嫌だなあ、と。どなたかが撮った動画を拝見して、自分が思っていたよりはひどくなかったんで少しホッとしてます。たぶん、練習を積めばもっと良くなる感触を得ることはできました。直前に長唄三味線のお浚い会もあったので練習不足はあったと思います。

 本番って気が乗ってテンポが速くなるってのは良くあるんですが、公園でやったときはすげー速くなって、もう手がばらけるかと思いました。この構成危険すぎ(笑)。それから公園の時ちょっと、あるパートがミスって、そのカバーリングもベストな方法じゃなかったんだけど、こればっかりは経験がものを言いますね。

 後で、本人と雑談したんですが、本人はミスったことに気がついていなかった。僕はそれを聞いて大笑いしたんですが、これは本人はもうすでに厳重な注意を受けていて少し落ち込んでいたんで笑って少しでも明るくしたかったから。

 ミスは無いにこしたことはないけど、大事なのはカバーしてあげること。見殺しは一番いけません。そしてこういうトラブルは後で笑い話にしてあげましょう。

 今回最後に合同で流し踊りがあって、全8連で流しました。三味線は6挺でした。やっぱり少ないよね。笛は結構いました。14人くらいいたんじゃないかな。三味線がいた連が三連。東京で高円寺以外だとまだまだ少ないです。

 高円寺協会、漏れ聞くところによると三味線に力を入れているようです。今まで三味線がいなかった連にもいるようになったりしてます。むろん一拍子系は除くです。一拍子系でも個人的には弾いている方はいらっしゃいますが(笑)。

 こういう面で協会主導というのは効果が大きいのかな。自分が協会の連にいたときにはそこまでなかったです。また、南越みたいに徳島振興協会の指導を受けているところも三味線多いですね。

 こうして連の中で三味線弾く人が増えていくと、いわゆる自給自足ができて、連の中で三味線を育てることが普通になってきます。ちょっと前の笛がそうだったと思います。後数年で高円寺はそうなっていくだろうと想像もしています。

 それ以外の地域連では個人ベースになっちゃってます。個人ベースで広げようとする活動もいくつか知っていますが、なんらかのもっと広がる動きがないと厳しいですね。

 あわともがもしかしたらその辺のベースになっていたので終わってしまったのはちょっと残念です。自分的にあわともあまり協力できなかったのは、申し訳ない気持ちもあったんですよね。

 とまあ、こんなことを感じた春阿波でした。

組踊り

【長唄三味線】次の曲は「風流船揃」になりました

 一昨年の「秋の色種」以外はシェフのお任せでした。今回もシェフのお任せだったんですが、師匠の前に座るとスーッと譜面が出てきました。去年は確か、「外記猿」やりましたっけと聞かれてから、譜面を探していらしていたのと比べるとちょっと違います。来年の大きなお浚い会を考えて、師匠がけっこう考えていらしたんだと推察しています。

 来年の大きなお浚い会は、お囃子も付く予定です。稽古の前に師匠から、アンケートが来ていて、二挺二枚+お囃子と答えていたのも関係あるかと。

 風流とつく長唄がいくつかあります。「都風流」とか。この「風流船揃」とはどんなことを表しているのかを調べていたら鉄九郎師匠のサイトにわかりやすいのがあったので引用いたします。

>「船揃」とは、本来は海の戦いや航海のために多くの船が海岸や港に出揃うことで、
> 中世の軍記物語では、開戦前の緊張感溢れる場面として描かれます。
>もちろん、この「風流船揃」は、戦いの唄ではありません。
>この曲が唄うのは、「これぞ真の江戸の花」と言い切る、賑やかな隅田川の様子です。
> 江戸時代には、「風流……」という題名を持つ浮世絵や浮世草子が数多く作られました。
>この場合の「風流」とは、現在私たちが使うような「優雅な趣」という意味ではなく、
> 古典的な題材を、当世風の派手で伊達な様にやつして表現したことを意味します。
>つまりこの曲は、軍記物語にあるものものしい舟合戦の準備の様子を、
> 多くの舟がひしめきあう隅田川の風景にやつして表現しているのです。
> 遊びの中から文化を生み出した船。吉原通いの粋な足となった船。
>そして、江戸前の漁業を支え、上方からの下り物を運んで、江戸の大都市経済の要となった船。
> 隅田川に浮かぶ数々の船は、江戸っ子のアイデンティティと深く結びついたものでした。
http://www.tetsukuro.net/nagautaed.php?q=123

 ちょっと弾いたら面白そうな感じがしたので先が楽しみです。

【江戸囃子】鉦のお稽古始まる

 笛の稽古、締太鼓、大太鼓と来ていましたが、鉦はずっと稽古がないままでした。鉦は四助とも言われ、囃子の中で他の四人を助けるという意味だそうです。あまり目立ってもいけないんですが、リズムをきちんと刻まないといけません。

 一応、自主練では少しやっていたので、投げ合いから、屋台、昇殿、鎌倉とやりました。昇殿の入り口を間違えたのと、屋台の中の切で少しまごつきましたが、まずまずな出来かな。次回、四丁目をやりましょうとなりました。ひとっ囃子の鉦が打てます(^^)。

 篠笛は昇殿、トヒヤオーはトヒヤオーと聞こえないといけない。昇殿はサラッと終わってしまうが、練習ではゆっくりめで物語になるよう吹く練習をすること。昇殿、もともと短いが、さらに一杯で終わる場合もあるとか。

 太鼓は大太鼓の構え方・打ち方をまたまたダメをいただいてしまいました。もっと上から打った方が良いとのこと。どうしても太鼓の皮に対して直角方向から打つくせがあって、自分は体も大きいのでそれだと縮こまって見えるそうです。

長唄三味線のお浚い会で「外記猿」弾きました

本番の3日前の下浚いでアクシデントがありました。演奏途中に二の糸巻きがキュルっと緩んでしまいました。真っ青です。演奏止まるのかと一瞬期待しましたが、下浚いは本番とほぼ同じなので演奏は続いていきます。その瞬間考えたことは、

1.演奏をあきらめる
2.構えたまま糸を巻き直す
3.いったん置いて巻き直す

でした。1もちょっと考えたんですが、さすがそれはないだろうということで、3にしました。2はちょっと自分には無理だと判断しました。それにしても気が焦ると音が取れません。もうだいたいこの辺というところで演奏に復帰しましたが、音はズレズレでした。調子変えで本調子にしてようやく合わせられた感じ。

こういうトラブルは初めてだったので焦りましたが、本番前に良い経験ができました(^0^;)。

それ以外にも三の糸の伸ばしが不十分で途中隣の師匠の手が伸びて直されたりと、さんざんな出来の下浚いでした。みなから下浚いで良かったと応援いただきました。ほんと本番じゃなくて良かった。

この下浚いを踏まえて気をつけたこと。
・常に糸の状態を気をつける。
・演奏途中に調子を確認できる箇所を何カ所か設ける。
・調子変えは上げる場合は多めに上げて戻しながらきっちり糸巻きを押し込む

そしていよいよ本番当日。お客様もたくさんいらしてくださりました。私の関係のお客様も何名かご来場いただきました。ありがとうございました。

みっちり糸を伸ばして準備万端。出だしはバッチリと思ったら、いきなり手を間違えました。糸の調子は良好で伸びていないようです。まずは第一関門の二上がりへの調子変え、糸巻きを最後しっかり押し込みます。音程もまずまず。関門無事通過です。

本調子へ戻して、再び二上がりへ。ここはトン一発で変えないといけません。ここは上げが不十分でした。言い訳すると会場が暖かくて手に汗が…。ちょっと上げにくかったです。すぐ上げきれなかったのがわかったので、修正。ここでもグッと糸巻きを押し込みます。

最後の本調子への変えも無事終了。課題の調子変えはまずまずでした。一発で変えきれなかったところは反省点として、すぐ対応できたのは良かったところ。スカバチ何回か、勘所外れすぎがちょいちょいありましたが、全体的にはまずまずの演奏ができたように思います。かみさんからも良かったとのこと。

師匠、助演いただいた唄の先生、同門の皆様、お客様の皆様に感謝申し上げます。

終了後は楽しい打ち上げ。先生方や同門の皆様と楽しく語らい、大いに飲みました。楽しかった~!

長唄「外記猿」 2016-03-20 万世橋区民館 三味線で参加 *観客席から録音したものです

猿舞の笛は課題てんこ盛りでした

ん~、出だしのヒーヤーヒーの出来がひどかった。びゃうびゅうしてる感じ、天を切り裂く感じでは全然無かった。あと段切れで指を間違えるという失態でした。

思い当たる原因としては、迷いがあったこと。調子の良いときは、何を考えなくても自然に構えて吹けるのに、この日なんか構えが決まらない、笛を口に当てる位置が決まらない。こういうときえてして失敗するんだよな、というネガティブな考えも頭によぎって、まさにその通りになってしまいました。

調子の良いとき悪いときはあるんですが、この差を無くして平均レベルをグッと上げることを目標にしていた自分としてはガックリ落ち込みました。あと、竹笛の音程が今ひとつ。すぐビシッと三味線に合わせられていない。後半はまだしも出だしが特にひどい。

ただ、そのほかの狂言羯鼓、岩戸は気持ちよく吹けました。早渡りはちょっともたったかな。段切れ失敗したのは悪かったところを気にして精神的に引っ張ってしまったからだ思います。こういう精神的な波もなくしていかないと。最後のヒィーは唄が凄く引っ張ったので息切れ。その前に「ーィ」と終わるべきでした。

課題が沢山でましたが、これが上達の肥やしになると思っています。本番はやっぱり一番勉強になります。

長唄「猿舞」 2016-03-10 都内ホール 能管・篠笛で参加 *観客席から録音したものです

【長唄三味線】外記猿ようやく暗譜

 後、10日ほどでお浚い会です。1ヶ月前時点でほぼ暗譜はできていたんですが、最初から最後までなかなかすんなり弾くことができませんでした。私の個人的な考えですが、その日練習する最初の演奏を重要視しています。最初って調子も不安定になりがちだし、本番に一番近いシミュレーションになるからです。

 先日、ようやく自宅練習で最初から最後まで止まることなく演奏できました。止まることなく、なのでミス無くではありません。ここ大事です(笑)。調子変えも完璧ではないにしても、なんとか聞けるレベルでできました。

 昨日、師匠の稽古だったのですが、稽古でも始めて通しで止まることなくできました。1回通した後、師匠がもう1回通しでやりましょう、と。2回目も大丈夫でした。

 師匠の稽古場の三味線なんですが、調子変えがやりやすいです。あれ、巻きを変えた三味線だったかな。今度聞いてみよう。それから1月の時に勘所にまったく印がなかったのが、いつの間にかいっぱい印が付いていて逆に戸惑いました。自分ではオクターブのところに1カ所付けているだけです。まったく無しは辛いので(^0^;)。これは見ない方がいいと思い見ませんでした。見ると、ここはあそこの勘所だなって頭の中に一瞬余分な情報が入っちゃうんです。

 後、お稽古1回、下浚いやって、いよいよ本番です。

【能管・篠笛】猿舞の練習録音を聞いていただく

 それなりに自分ではよく吹けたかなとは思っていたんですが、師匠に聞いていただくとダメ出しのてんこ盛りでした(^0^;)。

 ダメ出しをいただくと凹みますが、師匠について稽古しているありがたみを感じます。やはりそこまでこだわるか!みたいなこと、自分だけでは絶対気がつかないことを指導していただけます。

 細かいダメ出しをいただきましたが、本番では何より楽しむようアドバイスいただきました。その言葉を胸にあと下浚いと本番を残すのみです。

 能管の音の更なるレベルアップが欲しいな~、とも言われました。壁を越えるとまた壁が。これが永遠に続くなんてステキじゃないですか(^^)

 笛の楽器としての特性も考えるようにと。それはタイムラグ。息を吹いて鳴る楽器なので、一瞬にしてもタイムラグがあることを理解していないといけない。そうですよね~。納得です。

【江戸囃子】基本でも上手い人は聞かせる

 笛は、昇殿吹いたり、鎌倉吹いたり、屋台吹いたり。前回教わったトヒヤオーの応用を実際に曲の中で使ってお稽古しました。師匠のレベルは凄すぎですが、少しは感じができてきたかな。

 稽古の中で、鎌倉を吹いたんですが、この時は、附けにあるの基本の手を吹きました。師匠が、基本の手だけど、だいぶレベルが上がってきた、味が良くなった、と言われたことが一番嬉しかった。師匠曰く、基本の手でも、上手い人が吹けば、凄く味がある曲になる。これは、まさに私が師匠が鎌倉の基本曲を吹かれているときに思っていたことです。

 さて、また稽古の区切りが来ているような気がします。ひとっ囃子→秘曲→寿獅子→秘曲→主に鎌倉→昇殿その他と来て、その間に玉の笛とか、中の切替え手、つめ打ち、蛇の目返しとか、もやってます。

 寿獅子もブラッシュアップしたい気もするし、神楽囃子も気になるし、難しいところです。

 ところで、去年入ったお稽古仲間の方が転勤で4月から稽古にこられなくなるということで師匠に挨拶されていました。ものすごく熱心な方であっという間にひとっ囃子の最後まで来ていた方です。ご本人が一番悔しがっていました。また、何かの機会に勉強できる機会があるといいなあと思います。

 太鼓の方は、締太鼓、大太鼓でひとっ囃子。屋台頭や地頭で少し早めにバチを上げるよう意識したが、なんかまだシックリ来ない感じです。大太鼓は構えが小さくなりすぎているとのダメだしをいただきました。今回、お稽古が終わってからですが、次は鉦をやってみましょう、と言われました。\(^O^)/

【長唄三味線】外記猿は調子変えが難関である

 暗譜はほぼ100%なんですが、時々頭が白くなるのが困りものです(^0^;)。

 本調子→二上がり→本調子→二上がり→本調子、という流れなので、調子変えがなんと4回もあります。これはちと辛いです。調子変えをするということは、特に素人はうまく変えられなくて、結果変な調弦で弾いてしまうリスクがある訳です。

 うちの師匠の方針として、後見さんは付きません。よほどひどければ隣の師匠が手を伸ばして直します。これは賛否両論あるかと思いますが、自分的にはそこもちゃんとできて三味線弾きだと思うのです。

 で、今回の外記猿ですが、二回目の二上がりに変えるときが一番難しい。普通は複数回トントンとか弾いて変えるのに、ここはトン一発です。その後三ツ間あるのでスクイがあるんですが、スクイは音が取りにくい。なので、なかなか上手くできません。しかもその後のメロディが調弦がおかしいともろに変な音になるメロディなんです。

 手首をクイッとやって、一発で極めたいなあ。

【篠笛】どうしたらもっと上手くなるのか?

 ここ数年で、江戸囃子の笛と長唄の能管はけっこう進歩が見られたように思います。それぞれの師匠からもそのようなことを言われるようになりました。あくまでレベルはまだまだ低いですよ。ただ、長~い停滞期を脱出して次の段階に行けたと思います。

 やっぱり師匠みたいな音を出したい、そのためにはどう吹いたらいいのか、自分で試行錯誤したからだと思います。

 で、前から感じていたのが長唄で吹く篠笛の下手さです。なんか垢抜けない。ただ譜面通りに吹いているだけで、曲になってない。ある意味、笛の中で一番練習してなかった部分なんで当たり前のことなんですが。

 先日、長唄師匠の笛お稽古で長唄から離れて笛の曲のお稽古をお願いしました。そこで三本調子の笛を吹きながら、自分はもっと篠笛の練習をしないといけないなあ、と改めて思いました。

 今更なんですが、笛を習い始めた頃の練習曲や童謡を練習し始めました。始めてみると、やはり下手でした。曲になってない。やっぱり音程が甘いのが一番かな。篠笛って吹き方ですぐピッチがかわる楽器なので、そこをもっともっとシビアに吹く意識を持たないといけないと感じてます。

 久しぶりにチューナーも時折活用しながら、きれいな曲になるよう意識して。

 頑張ろう、自分。