仕事のち長唄三味線お稽古のち阿波おどり練習

 この時期は仕事も忙しい時期なので昼間はお仕事です。夜、長唄三味線のお稽古があり行ってきました。課題は師匠の前で暗譜で弾くこと。ときどき白くなっちゃいました。反省。前弾きはそこそこいい感じです。いかに師匠の替え手に惑わされず自分の間でしっかり弾けるか。そこにかかっています。考えたらお浚い会まで稽古3回、下浚いしかありません。頑張らねば。昨年の雨の四季より手強いです「松の翁」。

 この日夜、阿波おどりの練習もあったんですが長唄三味線のお稽古が終わってから行くと正味1時間くらいしかないんでお休みする予定でした。ですが、同じ方面だしちょっと足を伸ばして行ってきました。

 ちょうど到着した頃面白い練習やってました。家に帰って、みどケロさんが寝静まってからリビングで練習しちゃいました。間とかリズムとかの話で、頭ではわかっているけど身体がうまく動かせない、ってのがよくわかりました(笑)。これは練習メソッドとしてすごくよくできています。連の許可もらってないのでこれ以上は秘密です(笑)。

 三味線的には、連の手に直すことがテーマのひとつ。例えばどんとつなんかも、自分が覚えたのとちょっと違うところがあるんですが、阿波おどりの場合これが絶対正解ということはないので、その連に合わせることが大切になります。年長の自分に言いにくいと思いますが、全然気にしてませんのでドンドン指導してください。

 ものごとの本質を見つける能力が凄い人って、そぎ落とす力があるのかな。自分も今回やったことを何となくわかってはいたけど、コメで言うと普通の精米歩合。大吟醸くらすのそぎ落としてそぎ落として余計なものを取り除くとこまではできてない。ん~、うまく例えられない。自分のタイプは真似して真似して、そのうち何となく本質がボンヤリ見えてくるタイプ。そうじゃなくてズバッとものごとの本質に切り込める力がある。そういう人に知り合えたというのは僥倖に恵まれたと思ってます。

長唄 能管・篠笛お稽古 「正治郎 連獅子」

 上がりました。竹笛のところでだいぶダメ出しが多かったです。自分自身もこれではだめと自覚があったので、最後数回は竹笛のみの稽古でした。最後はほんの少しですが感じが出てきたかなあ。次回より「老松」です。能管をしばらく稽古していなかったので、老松をお願いしました。神舞があります。神が舞うところです。中ノ舞とかは人が舞う。そこからして違う心持ちで吹かないといけない、とのこと。まず気持ちが入らないと良い音は出せない、そういうことに気が向くようになってきました。

 雑談で師匠がある和太鼓のライブを聴きに行った話になり、そのライブに出演のある笛吹きの方があまりにも下手でビックリしたそうです。ふくふくさんの方が上手ですよ、と(笑)。マイクを付けて、リバーブかけまくりだったそうですが、それでもあまりに薄っぺらい音で、しまいには怒りがこみ上げてきたとか。笛がかわいそうで仕方なかったそうです。

 師匠は今パルコの志の輔落語に出演。3月は若獅子会。若獅子会は凄いサプライズがあるかもしれないと。中身は教えていただけませんでしたが、何だろ?楽しみです。

オートマチック

 お稽古日記久しぶりに書きます。今回はジャンルに関わりなく思ったことを。先日、江戸囃子の稽古がありました。今、篠笛は四丁目の玉に合わせて吹くという練習をしていますが、この玉打つ人によって手も寸法(長さ)も違います。終わりの合図の手があり、笛はそれを聞いたら元に戻る訳ですが、これが見るのとやるのとでは全然違います。

 外から見ると太鼓の音だけを聞けばいいので、ああ今終わりの合図の手打ったな、とわかります。ところが自分が吹きながら終わりの合図の手を聞き分けるのは激ムズです。普段ひとっ囃子を演奏するときは、附け本の手通りに太鼓も笛も演奏していますが、そこから一歩踏み出した練習という訳です。

 まず、難しいのは終わりがいつ来るかわからない笛の手を吹き続けなければならない、ということ。引き出しをたくさん持っていないとダメです。CDや人の演奏を聞いていろんなパターンをつなぎ合わせて吹かないといけません。しかも、これを頭で考えるのではなく、手がオートマチックに動かないとダメな訳です。頭で次このメロディにしようなんて考えていると、太鼓の音を聞き逃します。つまり耳は太鼓の音を聞くことに集中しつつ、いろんなメロディをつないでいくという、並列処理が必要です。

 この練習を始めた頃は自分のメロディをどうつなげていくか、ということに頭の7~8割が使われ、太鼓の終わりの合図の手を聞き逃しまくりでした。先日の練習ではようやく太鼓の音を聞くことに8割くらい集中できたので、だいぶ聞き取れるようになりました。

 長唄三味線の方はお浚い会が3月頭にあるのでまずは暗譜しないといけません。まず暗譜なんですが、更に暗譜だけでは足らないところがあります。特に速さが求められるところ、頭の中で譜を追っかけていては間に合いません。やはり手がオートマチックに動くようにならないと。現時点で暗譜度合いは80%くらい。でも暗譜って100%じゃないと意味ないんですよ。今月中に100%まで持って行って、来月仕上げられればと思っています。ちなみに曲は「松の翁」です。すごくかっこいい曲なので楽しみです。

 阿波おどりの方は、まずはいろんな手をまず身体になじませること。家の中で練習時間を確保するようにしたので、祭囃子の玉のように、いろんな引き出しを作って、さらっと弾けるようになることが目標です。

 なんか新年の抱負みたいになってきた(笑)。

 長唄の能管・篠笛は、脱・おこちゃまの音、です。ひじょうに難しい領域に入ってます。これといった処方箋が思いつかないのが、難しさを表しています。曲のことを知るとか、詩の意味を考えるとか、そういう部分も多いだろうし。

 去年は激動の一年でした。今年は落ち着いていろんな楽器に向き合っていきたいです。

三味線が裂けました(涙)

 老人ホームのクリスマス会にボランティア出演があり、三つ折れにして出かけました。歩道橋でちょっとこけてケースを落としました。推定1mくらい。現地控え室で恐る恐る開けると…、天神の棹がホゾから裂けてました。仮継ぎがクサビになったみたいです。あと、中子もはずれていました。この三味線、折ったの2回目。ごめんねえ~。ちゃんと直すからね。

 現地では何とか弾けるように応急措置。中子は胴に差し込めばとりあえず固定できたので、裂けた棹は割れ部分を合わせて、セロテープで巻いて固定。糸を張ってみたら皮と糸との間が指二本くらい空いていたけど、何とか弾けました。音は余韻がちょっと変な感じでしたが、思ったよりまともな音でした。

 今年最後の阿波出演でした。

川崎邦楽祭 「五郎」で笛吹いてきました

 今年も川崎邦楽祭でした。私は長唄「五郎」の笛で参加。もう一曲「俄獅子」は観客席で勉強させていただきました。

 2年前に知り合いから出ませんか?とお誘いいただき、その時は力足らずとは思いつつ勉強の場と思い参加しました。自分の場合、笛のお浚い会というのがないので、笛を吹く場が欲しかったというのもあります。またアマチュアのメンバー中心で演奏を作り上げていく、ということも面白そうだなって思ったからです。

 今回もお囃子メンバーだけ集まっての事前練習、唄・三味線・お囃子の合同練習、下浚いと貴重な経験を楽しく積むことができました。また今回長唄の演奏は唄・三味線・お囃子がお互いに支え合っているんだなってことがよくわかりました。

 自分自身この会に出ることでいろんな勉強をさせていただいています。来年もまた頑張りますよ~!

長唄「五郎時致」 2013-10-20 川崎市某ホール 能管・篠笛で参加
[audio:https://twonine29.sakura.ne.jp/mymusic/nagauta-fue-/2013-11-24gorou.mp3 | titles = 五郎時致]

長唄 能管・篠笛お稽古 「大人への通行手形」

 週末に長唄「五郎」を吹くのでみていただきました。合わせ練習の録音を聞いていただきましたが、自分的はそこそこ吹けているつもりでしたが、たくさんダメ出しを…。

 日吉が「ヒィー」ではなく「スヒィー」になっている。ということで日吉を50回ほど吹きました。これ冗談じゃなくマジです。良い日吉だと、OKサインが出ます。とにかくアタックあるのみ。終わったら息がゼイゼイしてました。こういう練習も必要ですよ、とのこと。竹笛は前半がもたれているとダメ出し。これ少し意識してやっていたんですが、もたれるならもっともたれないとダメだそうです。インテンポでもっと明るく!

 で、レッスンの終盤にふくふくさんももう大人の笛を吹きましょう、という話になりました。飾りの音を研究してください、と。師匠もこのことはいつか言おうと考えていらしたそうです。ふくふくさんはアマですが舞台に出る機会も多いんですから、プロっぽい音を目指しましょうと。

 江戸囃子の師匠にも同じこと言われ、そちらの方は少しずつ差し指を入れるよう研究中なんですが、いよいよ長唄の笛でも同じことを言われました。それだけのベースができてきたと前向きに捉えています。師匠は特に能管を意識しておっしゃっているようでした。今の師匠について、来年は4年目になります。来年は大人の笛を目指しましょう、という「大人への通行手形」をいただいたような気持ちです。

 道は険しいけど頑張ろう~!

長唄三味線のお稽古 「松の翁」

 来年3月のお浚い会の出し物が「松の翁」に決まりました。え~、今年はこれしかやっていません(汗)。いつもより時間がかかっているのはやはり曲が難しかったせいかなあ、と。その間、「鼠ぐるま」とかをやっていたこともあり、新しい曲はやっていまえん。おそらく、今から新しい曲をやるより、この曲を仕上げるのが良いというお考えが師匠に浮かんだのではないかと想像します。

 先日、あるお浚い会に行った時、幕開きにその会のお師匠さんと助演のプロによる模範演奏が「松の翁」でした。それはそれは素晴らしい曲でした。替え手が入るとまたかっこいい!そうかっこいいって感じの曲なのです。私も師匠が替え手を入れてくださります。が、替え手が入ると動揺します(笑)。まずはここに慣れないと。

 それと合方でテンポが凄く速い部分が難しい。師匠が「これくらいで弾いて」と弾いてくださったテンポ、速すぎて譜面を追っていたらまず弾けません。まずは暗譜しないと。コカシが上手くできないんですよね。でも非常にやりがいのある曲です。理想は慌てる感じを出さずに、サラッと弾く。あくまで理想です(笑)

千代田区の芸術祭に参加

 長唄三味線の弟子有志15名で千代田区の芸術祭に参加してきました。曲は「鼠ぐるま」(四世杵屋佐吉作曲)にチンチリレンくずし・チチリチ。この「鼠ぐるま」は主旋律パートと伴奏パートの二重奏曲でリズムがなかなか複雑です。ねずみがくるくる走り回っているイメージの曲でした。

 本番はまあまあ良かった!タテの姉弟子が間をしっかりコントロールしてくれたからだと思います。ものすごーく突っ走ることもなく、個人的には一番心配だった「鼠ぐるま」の第三部出だしの部分もスムーズでした。

 アクシデントと言えば、出待ちの時にあるお弟子さんの糸が突然切れました。もうあと5分もないようなときでしたが、コマのところだったので、師匠がすぐつないで調子を合わせてくださいました。当日張ったばかりの糸ですが、そんなこともあるんですね~。私の方がびっくりしました。

 本番の後は楽しい打ち上げ。こちらの方が本番だ~、という噂も(笑)。ゲストがお二方ほどいらして、お一人は先日のある演奏会で聞いた義太夫のタテ三味線の方でした。一時長唄をお稽古していたことがあって、師匠は兄弟子だったそうです。

 そんなこんなで楽しい1日でした。師匠始め、練習を仕切ってくださった諸先輩方、打ち上げ会場を手配くださった兄弟子さん、荷物を預かってくれた兄弟子さん、いろんな方の協力でこの日があったんですね。みな様に感謝です。

久しぶりの阿波おどり三味線でした

 老人ホームの秋祭りに参加してきました。会場は施設のお庭。外でマイク無しで音が飛んじゃうかな~、と心配もありましたが、正面が施設建物で裏が一般の住宅というある意味閉じた空間だったので思いのほか音が響いてくれました。風がけっこう冷たく感じましたね。

 新しい連でのデビューで練習が足らなかった部分も多々ありましたが、楽しくできました。あ~、やっぱり楽しい阿波おどりです。なじみの笛方さんとまた一緒の控え室というのは、ちょっと不思議な感じ(笑)。

 前に阿波で三味線弾いたのは昨年の仙川でしたから、1年以上ブランクでした。前日から忘れ物ないかよく確認して、チューナーの電池入れ替えたり。けっこう大変なんですよ。昔、ぞめき棒を忘れて締太鼓のバチを借りて出たこともありました(汗)。

昨年仙川の日記

 改良型ぞめき棒、おおむね良かったんですが、天神が前に行きたがるのを無くしたい。これは構える自分にも改良余地ありですね。

江戸囃子のお稽古

 篠笛、四丁目の玉に合わせる練習苦戦しています。師匠から言われたことは、玉のフレーズのリズムが崩れているので、肝心の太鼓の音が聞き取れていない。確かにそうで、あれずれたかなと思うと意識がそっちに向いてしまい、玉の終わりの手を聞き逃しています。まずはリズムの狂いにくい手に工夫すること。

 大太鼓はもっと自信を持つこと。そうなんですよね。まだドキドキしながら打ってるのがモロバレです。締太鼓、四丁目玉の地は少し上手く打てるようになってきてお褒めいただきました。家で少し地味練習やったのが良かったんでしょう。

 太鼓練習では笛を入れて、玉をいつもと違う手で吹くという練習も織り交ぜてやりまいした。太鼓は附け通りという前提で。笛のは方は、先玉はちょっともたついてダメ、後玉は終わりを捉まえて吹けました。ところがいざ太鼓の打った時は附け手より早く終わりの手を打ってしまいました(汗)。普段と違うとボロボロですね~。でもいい練習になりました。

 笛の玉はちょっと大きな壁になって立ちはだかっていますが、少しずつ取っ掛かりを見つけて乗り越えたい。それからひとっ囃子を吹いた時、ああ、調子悪いな~、という自覚があって、今までだとだいたい途中で鳴らなくなったりしたのが、最後までそれなりに吹けたのは、どういうあれなんでしょうか?以前だと鳴らなくなると鳴らそう鳴らそうとして余計力んでいたのが、良い意味で力を抜く加減を少し身につけられたからかなあ。

 能管の日吉と同じで、一度こういう感覚でできると、その後が楽になるんじゃないかと思っています。言い換えるとひとっ囃子を吹くことが、少し普通になってきた感じ。ちょっと嬉しい出来事でした。