出演のお知らせ 川崎市 「邦楽祭」

会場:麻生文化センター(小田急線「新百合ヶ丘」駅北口歩2分)
日時:平成26年11月30日 13時開演

アマプロ混成ユニットで長唄「鶴亀」と「勝三郎 連獅子」で出演し、私は、「鶴亀」三味線、「勝三郎 連獅子」笛を勉強させていただきます。

「鶴亀」は13時半〜、「勝三郎 連獅子」は15時半〜
*時間はおおよそです。

チケットご入り用の方はコメントください。

出演のお知らせ(千代田区)

会場 日経ホール
日時 平成26年11月16日 11時開場
主催 千代田区 千代田区文化芸術の秋フェスティバル実行委員会

長唄三味線 杵屋邦寿師の弟子有志14名で出演します。

晒しの合方(越後獅子より)~チンチリレンくずし~チチリチ~トトロツ~チンチリレンのメドレーです。

出番は16時~17時頃の予定。

笛の浴衣会に行ってきました

 場所が神楽坂なので、行く前にランチでもと思いふらっと何気なく見つけた蕎麦屋に入りました。お二人さまですね、どうぞこちらへ、と案内される。ここまでは普通ですが、次に、こんにちは、お久しぶりです、と…。と、お顔をよく見れば、元東京えびす連のWさんでした。以前、かせい阿波おどりで、うちの事務所で一緒に飲んだ方でした。恐るべし、阿波おどりのメッカ、神楽坂。今月いっぱい店にいるそうですよ。

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 で、おさらい会です。会場は神楽坂のうなぎ屋「志満金」さんの大広間。福原清彦師のお弟子さん方の浴衣会です。私の知り合いが出るので応援です。

 番組は、笛のおさらい会らしく、例えば「安宅の松」は、冒頭に勧進帳の「名乗り」と「次第」を入れて、最後に同じく勧進帳の「舞三段目」を入れたり、長唄「神田祭」は冒頭に江戸囃子の「鎌倉」、最後に「投げ合い」を入れたりして、笛の場面を増やしたりする工夫が随所に見られました。普段なかなかない、お琴との合奏を聞いたり、黒髪を吹かれた女性の落ち着いた演奏に感心したり、楽しい浴衣会でした。最後に「白波五人男」をお弟子さん方が演じるという余興まで楽しませていただきました。

 ちょっと補足すると、笛の場面がメインになるので、お三味線とかを聞きたいという方は笛のおさらい会はけっこう辛いかもです(笑)。「秋の色種」だと、虫の合方、琴の合方が、ばっさり抜かれていました。基本三味線の合方はないです。ちょっとは聞きたいなあと思うんですけど、あくまで笛のおさらい会ですから。

 知人は「操三番叟」を吹いていましたが、とても上手でした。あの能管と竹笛の持ち替えはお見事のひと言。聞くところによると、下浚いは日吉が鳴らず苦労したそうですが、本番は日吉も良く鳴っていました。そうそう、今回知人の能管の構え方が、師匠の清彦師の能管を拝見してそっくりなことを発見しました。やはり弟子は師匠に似るのですね。

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徳島阿波おどり行ってきました

 六年ぶりの徳島でした。今回は見る阿呆のみで、前夜祭、選抜阿波おどりで25連、夜の桟敷、他で見てきました。ちょっと昨年今年の選抜出演連を比較してみました。

県協会
選抜2回出演連
 悠久、殿様、娯茶平、蜂須賀、まんじ、達粋、藝茶楽、阿波扇
*この8連は昨年と同じですので、県協会の神エイトと呼びます(笑)。

選抜1回出演連
 うきよ、独楽、菊水、奴、やっこ、新のんき、ほんま、金長
*昨年から見ると、葵と八千代が抜けて、ほんまが入ってきています。

振興協会協会
選抜2回出演連
 阿呆、無双、天水、水玉、新ばし、ささ、葉月、うずき、ゑびす
*昨年は上記連に加えて扇と天保が2回出演組でした。

選抜1回出演連
 天保、扇、のんき、若獅子、阿波、阿波鳴
*昨年出場せず今年登場は、若獅子、阿波、阿波鳴さん

 達粋さんが2回出演というのがちょっと意外でした。あの、草鞋のじぃちゃんは好きですよ(笑)。そしたら龍虎連のおじいちゃんも見たいし。そして、葵さんが出ていないというのがけっこうショックでした。葵さんの踊り鳴り物を継承している連て関東にけっこうあるし、ある意味時代を代表する踊り鳴り物だったんだけどなあ。

 私が今回舞台で見た連です。これだけ多いともうどれがどうだったか覚えてません(笑)。

●県協会
悠久、殿様、娯茶平、藝茶楽、奴、まんじ
蜂須賀、金長、達粋、★悠久、やっこ、うきよ
★達粋、新のんき、阿波扇

●振興協会
阿呆、水玉、天水、うずき、無双、ゑびす
葉月、天保、ささ、新ばし、阿波鳴、★天水
★葉月、のんき、★阿呆

★は2回見た連

 延30連、正味25連です。我ながらよく見たなあ。見終わって感じたことは、常にブラッシュアップしていないと陳腐化する。ということでしょうか。一つの例として、新ばしさんの女の竹おどりという、ひじょうにハイテンポな踊りがあります。私は2003年に初めて徳島行って、この踊りを見たとき、凄い衝撃を受けましたが、正直今年見たとしてもそんなに受けないだろうなあ、と思っていました。しかしながら、実際今年見てやはりいいなあと思いました。見せ方を年々工夫しているからだと思います。一方で、某連のある踊りは、なんだかなあ、と感じました。その連の看板出し物だったはずですが、精度は悪くなっているし、見せ方の工夫もここ何年もない、という踊りでした。

 今回、舞台見て一番衝撃的だったのは娯茶平さん。え~、あれだけ積み上がってきたものを全く無しにして、新しくチャレンジするって凄すぎです。娯茶平さんに限らず県協会の連の方はチャレンジ精神旺盛といった気風があるようです。特に鳴り物がそういう印象です。正直言うとベースのぞめきの音が未だ未だなのに、と思った時期もありましたが、県協会さんの鳴り物と女踊りのレベルアップはすさまじいものがあります。

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 やっている側でもある一人として強く感じたのは、その連の特徴とか強みを作っていかないといけない、ということ。これを解決するための有効方法の一つとして、徳島の有名連と姉妹なり友好になることがありますが、そういう方向性を取らない場合、自分たちで作り上げていかないといけません。真似から入っていって、そこから何かが産まれてくるには相当な時間がかかるのと、うっかりすると変な方向に走ってしまう。自分としては三味線なり、笛なり、そういった面でも助けになれるようにならないとダメですね。

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 徳島在中は、三味線流し見たり、一丁まわり見たり、思いもかけない人と出会ったりと楽しかったなあ。身体は正直しんどかったけど、やっぱり行って良かった。

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京王通り商店会で阿波おどり

 去年は見に行ってたなあ~。今年は出る側でした。

↓京王通り商店会とはこんな感じの商店会です。
http://koganenosato.org/detail/mal/mal0003.html

 連の先輩に聞いた話だと、この商店会の北側に大きな団地ができて、それから賑わった商店会だそうです。しか~し、京王ストアがサンドラッグになってた!!

 阿波おどりは二部制で、一部がたなし連さんとさくら連の二連、二部が波奴連さんが加わっての三連の出演です。北に向かって短い流し踊り、その後組踊り、最後南向きに合同流しという段取りです。

 たなしさんには個人的な知り合いも多いので控え室でご挨拶。波奴連さんは初めてなので見るの楽しみです。

流し踊り

組踊り

 反省点はいくつかあるんですが、組踊りでの三味線チームはまずまずのクオリティだったかなと。個人的には11番(どんとつ)の音が勘所甘いのと、粒が全然立ってないのが反省点。

 流し踊りは調弦ですね。新人さんが弾ける、音が出るようになるのは嬉しいことなんですが、調子が狂っていても平気でジャンジャン弾いてくるので、別な意味で難しい(汗)。地道に身につけてもらうようにしていかないと。ただ、楽しんでもらうのが第一歩なので、そこは良かったと思います。

 一部が終わって控え室に戻ると、雷と雨。結局二部は中止になりました。一部ができて良かった&雨に濡れずに済んで良かったです。着替えて控え室を出る頃には雨止んでました。波奴連さんと一緒にできなかったのは残念でした。

 いよいよ、小金井本番です。

江戸囃子「恭の会」と長唄ライブを聴きに行きました

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 まずは、川崎能楽堂へ。「恭の会」という江戸囃子・神楽囃子のおさらい会です。会主の鈴木恭介師は国無形文化財 里神楽 若山社中の重鎮です。私の江戸囃子の師匠が賛助出演されるということもあり、以前より何回か聞きに行っていました。ここ2年ほどは都合がつきませんでしたが、今回3年ぶりに聞いてきました。

 番組は全部で24あり、江戸囃子と神楽囃子が半々くらいかな。以前より神楽囃子の番組がかなり増えています。お弟子さん達が長い方が多くなってきているのかもしれません。私自身は神楽囃子の方は稽古していないし、これから先するかどうかも微妙なんですが、今回演奏を聞いて、演奏としての神楽囃子もなかなかいいなあ、と思いました。なんかちょっと切ない心に染みいるメロディが多いんですよね。

 江戸囃子の方はわりとシンプルな構成のひとっ囃子が多かったです。秘曲入りや、つめ打ちとかもなかった。もっとも最後まで聞いた訳ではなく、用事があったので13番目の神楽囃子まで聞いて、次の場所へ向かいました。

 今回、ネットで知り合いの方がご出演で、会場に入ったらすぐ目の前にその方らしき方がいらして、先方もこちらをわかったようで、お互い初ご対面が果たせたのが嬉しかったです。その方もレイトスターターですが、今回は神楽囃子の笛を吹かれましたが、立派な演奏でした。大宮・鎌倉・昇殿・仁羽・幣神楽という演奏でしたが、仁羽なんかはノリノリで身体が揺れてましたよ(笑)。あ~、気分も乗って演奏されているなあというのが感じられる演奏でした。時間がなく演奏後にご挨拶できず失礼いたしました。

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 さて、川崎から六本木へ移動しないといけません。東海道線で新橋、メトロで六本木までいって会場に着いたのが開演10分前、ギリギリでした(汗)。長唄三味線師匠のライブです。「綱館の段 曲舞入り」と邦楽落語「松山鏡」の2曲。綱館の演奏が始まろうかというまさにその瞬間に雷鳴が轟きます。自然現象までBGMにしてしまう師匠の力凄すぎ(笑)。まさに綱館にぴったり雰囲気の中の演奏でした。師匠の唄・三味線もノっていました。

 「松山鏡」もとは落語ですが、杵屋正邦さんが曲を付けていらしたんですね。私は落語も知らなかったですが、こちらも師匠の役者としての本領が存分に出ていた作品になっていました。

 さて、この2作品にはある共通点があるんですが何かわかりますか?それは、…。「箱」でした。「ためつすがめつ眺める」というのが二つの作品の共通点。一つは「茨木童子の腕が入った箱を眺める」場面、一つは「鏡が入った箱を眺める」場面。おどろおどろしい状況と、ちょっと滑稽な状況での場面を師匠ならでは表現力で魅せてくれました。

 師匠は長唄三味線の腕も凄いですが、一人の表現者としてスーパーマンです、ホントに。こんなに一人で観客を魅了できる三味線プレイヤーはいないんじゃないかな。

 終了後は師匠と弟子有志と邦楽ジャーナルの方と打ち上げ。美味しいビールとお酒をいただきました。

傘寿を祝う会

 長唄三味線の社中に傘寿を迎えられる先輩がいらして、その傘寿を祝う会で箱根に行ってきました。

 こんなバスで一路箱根へ。宿へ14時頃到着。すぐさまお祝いの会の支度です。ご当人の長唄演奏や、ご祝いの舞踊「鶴亀」や「伊勢音頭」、弟子一同の「白浪五人男」「三人吉三」の芝居が演目です。

 この日のためにお唄のプロの方がお二方、師匠が呼んでくれています。長唄や舞踊、師匠達の唄・下座音楽付きの芝居とある意味贅沢な遊びですね~。なんか幸せな気持ちになります。私も精一杯、「お尚吉三」を務めさせていただきました(笑)。いや、芝居って難しい!素人丸出し、当たり前か(笑)。

 夜は宴会。これがまたまた面白い。お唄の方は端唄のお家元でもあるので、もうお座敷芸は得意中の得意。サービス精神旺盛で、祇園小唄から奴さん、阿波踊りまで、皆で唄って踊って楽しみました。

 獅子舞の舞を勉強してこういうときにできたらなあ~、と…。あらたな野望が。

長唄三味線のお稽古 「秋の色種」5 と 「春宵の響」

 三社祭でほとんど稽古できないまま稽古日が来てしまいました(汗)。しかも疲れで体も心もボロボロです。当然、お稽古もボロボロでした(涙)。琴の合方に苦労しています。

 「春宵の響」私は、はるよい、ってつい読んでしまいますが、しゅんしょうのひびき、と読みます。洗足池で行われる野外の笛を中心とした演奏会です。今年20回目を迎えますが、今回でひと区切りとのこと。残念。

 私の長唄笛師匠もご出演。更に囃子で参加の3名の方とは、なんといずれも共演したことがあるじゃありませんか。うむ、私も顔が広くなったなあ。もともと顔はでかいけどね(笑)。

 師匠の音が好きだなあ、やっぱり!能管はけっこう吹き手の個性が出るので、私でも、あっ!これは師匠の音だ!ってわかります。

 演奏会後は地元に戻ってちょっと飲んで帰りました。

三味線サイレンサー

三味線サイレンサー
三味線サイレンサー

 先日「花見踊」の合わせ練習があったんですが、勉強になりました。何か勉強になったかと言うと三味線の減音です(笑)。練習会場で大きな音がNGとダメ出しをいただき、三味線の方が音が小さくなるよう色々と工夫されていました。そのなかで自分でもやってみようと思ったのが写真の方法です。

 ちなみに家ではコマの代わりに消しゴム使っています。忍びゴマは右手小指が当たるのがイヤで使っていません。

 写真の方法だと普段のコマを使えるし、ゴムのハサミ方で減音の度合いを変えられなかなか良いです。ゴムは100均の滑り止めゴムを切ったものです。

 笛で参加していたんですが、笛は能管は唱歌、竹笛は小さく吹いて対応しました。それはそれで難しい。鼓の方は手を打って、太鼓の方は座布団被せて打っていました。

 なかなか面白い体験でした。

オートマチック

 お稽古日記久しぶりに書きます。今回はジャンルに関わりなく思ったことを。先日、江戸囃子の稽古がありました。今、篠笛は四丁目の玉に合わせて吹くという練習をしていますが、この玉打つ人によって手も寸法(長さ)も違います。終わりの合図の手があり、笛はそれを聞いたら元に戻る訳ですが、これが見るのとやるのとでは全然違います。

 外から見ると太鼓の音だけを聞けばいいので、ああ今終わりの合図の手打ったな、とわかります。ところが自分が吹きながら終わりの合図の手を聞き分けるのは激ムズです。普段ひとっ囃子を演奏するときは、附け本の手通りに太鼓も笛も演奏していますが、そこから一歩踏み出した練習という訳です。

 まず、難しいのは終わりがいつ来るかわからない笛の手を吹き続けなければならない、ということ。引き出しをたくさん持っていないとダメです。CDや人の演奏を聞いていろんなパターンをつなぎ合わせて吹かないといけません。しかも、これを頭で考えるのではなく、手がオートマチックに動かないとダメな訳です。頭で次このメロディにしようなんて考えていると、太鼓の音を聞き逃します。つまり耳は太鼓の音を聞くことに集中しつつ、いろんなメロディをつないでいくという、並列処理が必要です。

 この練習を始めた頃は自分のメロディをどうつなげていくか、ということに頭の7~8割が使われ、太鼓の終わりの合図の手を聞き逃しまくりでした。先日の練習ではようやく太鼓の音を聞くことに8割くらい集中できたので、だいぶ聞き取れるようになりました。

 長唄三味線の方はお浚い会が3月頭にあるのでまずは暗譜しないといけません。まず暗譜なんですが、更に暗譜だけでは足らないところがあります。特に速さが求められるところ、頭の中で譜を追っかけていては間に合いません。やはり手がオートマチックに動くようにならないと。現時点で暗譜度合いは80%くらい。でも暗譜って100%じゃないと意味ないんですよ。今月中に100%まで持って行って、来月仕上げられればと思っています。ちなみに曲は「松の翁」です。すごくかっこいい曲なので楽しみです。

 阿波おどりの方は、まずはいろんな手をまず身体になじませること。家の中で練習時間を確保するようにしたので、祭囃子の玉のように、いろんな引き出しを作って、さらっと弾けるようになることが目標です。

 なんか新年の抱負みたいになってきた(笑)。

 長唄の能管・篠笛は、脱・おこちゃまの音、です。ひじょうに難しい領域に入ってます。これといった処方箋が思いつかないのが、難しさを表しています。曲のことを知るとか、詩の意味を考えるとか、そういう部分も多いだろうし。

 去年は激動の一年でした。今年は落ち着いていろんな楽器に向き合っていきたいです。