江戸囃子のお稽古

 まずは笛で寿獅子。
唐楽(能管)、 (持ち替えて篠笛)通り神楽、 屋台、 早鎌倉、 四丁目、 早鎌倉、 子守歌、 屋台、 本間、 大黒舞、 仁羽、 神楽昇殿、 屋台、 本上げ

 師匠から「良かったですよ」と「ただもっと太鼓をもっと聞くように」とも。足かけ2年、はなまるではありませんが、ようやくまるをいただけました。

 鎌倉で少しよれちゃいましたが、全体的にはまずまず吹けたのと、7や3のメリ音に気をつけていたのが良かったのかもしれません。これはもしかしたら「黒髪」効果?もちろんまだまだ課題だらけです。特に太鼓との関係をもっと身体で覚えないとダメですね。今回吹いていても後の方ほどノリが良い感じなので、これを最初から出すようにしないと。

 でも正直嬉しい!なかなかまるがいただけず、自分の進歩も感じられない時期もあったし。この寿獅子を吹くことは、ある意味自分の凄く大きな目標だったんです。そして寿獅子は予想通り、凄く手強かった。自分ではもうこれ以上は無理かなと思った時期もありました。そろそろいったん上がっても良いかな、とも。でも師匠は、もう少しやりましょう、と辛抱強くつきあってくれました。今は本当に師匠に感謝です。妥協しようとしていた自分に、まだ先があるんだよ、そこまで行って欲しい、との師匠の気持ちを感じました。

 いったん上がりますが、これで終わりでは無い。更に精進精進!で、次は何になるんでしょう。

 太鼓の方は、ひとっ囃子に秘曲を組み入れたパターンを練習。鞨鼓を入れたものを皆で覚えていこう、という練習です。先輩方数名はもう習得済ですが、私はこれは2度目くらい。ただ、練習の感じから私も覚えないといけない雰囲気がありあり(汗)。その場で覚えようと頑張りましたが、さすがに無理でした。でも15回くらいやったので6割くらいは入ったかな。たぶん若ければ全部覚えられたんでしょうが。

 秘曲の中で何故鞨鼓なのかというのは、およそ想像がつきます。鞨鼓から四丁目の先玉に飛ぶパターンがあるからです。鞨鼓はちょっとなんていうか優雅なイメージのある曲なので、ひとっ囃子に組み入れるとバリエーションが出て面白くなりますね。

 伸び代小さいんですが頑張らないと。

江戸囃子のお稽古

 寿獅子やひとっ囃子を稽古したんですが…。ダメ出しのてんこ盛りでした。祭りが終わってちょっとは上達してるかなあ、との甘い考えは粉砕されました(汗)。ちょっとあまりにも出来が良くなかったんで、いろいろ考えました。考えて考えて、だいたいの原因はわかってきました。

 篠笛は間の取り方が全然できていません。じゃあ、今までできていたのか?と言われれば、まあできていたんですね。以前と今で違うのは、太鼓の手がわかってきて太鼓の音を聞くようになってきたことなんです。それはいいことでしょ、と言われそうですが、実はそうでもあり、そうでもない部分があります。

 以前は笛の唱歌だけを一生懸命追って吹いていて、結果太鼓となんとか合っていた、ような状況でした。今はなまじ太鼓の音がわかっているので、ふとした瞬間にあれ?これで笛合っているのかな?と不安になったりしてその結果笛の手が遅れたり早まったりしているような状況です。特に弟子同士で合奏する時にこれが顕著です。

 師匠に言われたのが太鼓のこの部分にこの音をぶつける、という意識を強く持つこと。太鼓の手に、天天ツ、イヤ、テレツクツ、ヨーイ、テレツクツ、天ツクツというのがあって、これに笛がチイヒャイヒャイトロトーヒューヒャ、トーヒューヒャーヒエヒャイトロと合わせるんですが、何気なく今まで吹けていた部分が昨日はあれ?になってしまいました。これのどことどこがリンクするかをしっかり覚えていなかったということです。

 ではどうしたら良いかというと、今までそれぞれ笛の唱歌、太鼓の唱歌をそれぞれ覚えたんですが、それをもっと高度にリンクして自分の中に再構築しないといけないわけです。それができていなくて、中途半端になっているから間が悪くなっちゃうわけです。

 二つ目の原因は、頭の中の間やリズム、唱歌と言い換えても良いです、を実際手を動かして太鼓を打ったり、笛を吹くのにずれがあるということ。このずれはやっかいでして、まあリズム感が悪いという言葉で片付けられちゃうと身もふたもないことになっちゃいますので、なんとか対応策を考えないといけません。

 大太鼓でいうと、プレモーションが大事。江戸囃子の屋台や四丁目の大太鼓は締太鼓が打っている中の部分部分で入るという、難しいことを要求されています。プレモーションに入る位置、動作の形、この辺り師匠も教えてくださったことをもう一度自分の中に再構築しないといけません。

 獅子の笛でいうと、ドンドンドンの最後のドンを聞いてからチヒヒャイヒャイトと吹いては遅れます。今までの自分を振り返ってみるとそこが一番のポイントだったように思います。今試行錯誤中ですが2回目のドンを聞いたら吹くイメージの方が良い感じです。3回目のドンで息を軽く吸って、ドンドン(ス)チヒヒャイヒャイトの感じです。

 その他にも曲の中でここはもっと陽気にとか元気よくとか、そういうアーティキュレーションにもっと気をつけるように注意をいただきました。

 最後まで吹ける・打てるようになったからこその厳しい指導と前向きに受け止めて頑張ります!

 自分はMだな(笑)

三社祭

 お囃子で参加してきました。笛・締太鼓・大太鼓もうお腹いっぱい(笑)。お稽古しているのもこの日のためと言っても過言ではありません。またものすごく長い時間演奏したりするのも本番ならではのことで、この中で見えるもの、感じるもの、掴めるものもあります。また、祭りならでは決めごとも実際に体験していくことで、臨機応変に対応できるようになりたいという気持ちもあります。

 会主のT師匠、お囃子師匠であるO師匠からも大変貴重なお話を伺ったり、先輩や後輩のみなさんとも楽しい時間を過ごすことができました。感じるのは皆さんお囃子と三社祭が大好きだってこと。生まれ育ちは浅草じゃなくても20年以上関わってくると、宮入りで泣けてくる、という言葉には感動を覚えました。自分もそうなる日が来ると良いなあ。

http://awafue.blog56.fc2.com/blog-entry-797.html
↑昨年の三社祭の日記

今後の課題
・もっと笛スタミナが必要。限界を超えて吹くと何かが涌きだしてくる、という師匠のお話。
・臨機応変。いろんな意味で。これは経験とそういう意識を持つということが大事。
・大太鼓がホント下手くそ。
・鎌倉の長いバージョン。去年も書いているけど進歩なし。
・鉦。これも去年書いているのに進歩なし。
・笛の節回しの研究。音がぶつ切れになりがちなので、とくにつなぎのところ。

自分で褒めてあげたい
・笛が少しだけ祭囃子っぽくなった、と思う。
・投げ合いの上げの合図チヒがかなり良くなった。
・先輩から、ふくふくさん笛良くなったきたねと言われた。まじに嬉しかった。太鼓はまだ何も言われたこと無いのでこっちも頑張らないと。
・投げ合いの締太鼓、付けバチで打てるようになってきた。ノリが良くなる。これは本番のおかげです。長時間打つことの大きな効用です。

 今年初め、いろんなことがあり、いろいろなことを思うお祭りでした。こうして好きなことができる幸せを改めて強く思いました。素晴らしい方々に恵まれているこの場を大切にします。

阿波に長唄に江戸囃子なGW

 3日は青空阿波へ。三味線と笛持っていったんだけどもっぱら笛吹いてました。法螺貝は手強いですね。リップリードのコツが掴めません。前所属連の話をちらっと聞いて、三味線の子達が続いているようで良かった良かった。今年の秋に復活を考えているけど、とにかく忙しくて阿波に手が回らないというのが正直なところです。でも「はなはる」の動画とかは少しずつチェックしてます。

 4日は江戸囃子の特別講義。毎年恒例の若山胤雄師の講義です。といっても師の前で演奏して、ご指導を仰ぐという形です。まあ、それは、この業界では神様ですから、緊張します。ひと囃子で笛、太鼓、大太鼓とやりましたが、どれも普段の6掛けです(T_T)出だしの打ち込みの回数を間違える、なんて普段考えられないような失敗をしましたです。はい。それ以外は何とか迷子にならずに最後まで行けた、ということで。それだけでも自分を褒めます。ハードル低っ!

 江戸囃子の篠笛については、ちょっと前から差し指とかを少し入れてますが、本気で研究して入れていこうと最近思っています。この年でバリバリ入れるのは無理だと思いますが、味が少し出る程度に入れることを、まだ指が多少動く内に覚えないといけないと感じています。師匠はそういうところはよくみてくださるので、それは野暮だねとか、そこは少しこうした方がいいだろう、とおっしゃってくださいます。この辺は師匠が一から教える部分ではなく、各自が研究した部分を師匠にみてもらう部分なんでしょうね。

 で、夜はみどケロさんと合流して、松永鉄九郎師の長唄の会へ。早めに予約したので席は一番前の真ん中(^o^)たっぷりと松永師の噺を、もとい!長唄を楽しんできました。最近師範試験に合格されたミク友さんにも遭遇。お江戸日本橋亭はこじんまりとした会場なので、生音の良さがあります。大きな会場よりこれくらいの大きさの方が聞くにはいいかも。

 終了後、COREDO室町で久しぶりのタイ料理。トムヤンクンは濃厚でした。個人的にはちょっと濃厚すぎかな。4品頼んだんですが、二人とも年ですね。最後少し残してしまいました。でも、美味しかった。

 5日午前中。すれ違いのミク友さんのお浚い会情報をゲットしていたので杉並公会堂まで。小ホールは壁も天井も床も黒のモダンなホールでした。ちょっと早めに着いたらリハ中でした。ほどなく舞台上のミク友さんからお声掛けいただきご挨拶。番組が始まってから、あれ、お浚い会と言うには豪華すぎる助演のみな様。これは聞く側には嬉しい誤算。恐るべし、芸大人脈。この晴れの場で発表されたみな様、緊張もあったでしょうが、立派に演奏されていました。

 会が終わって、外に出てミク友さんにご挨拶どうしようかな~と迷っていると、スペシャル演奏が始まりますとの声が。急いで戻ると会主様助演の先生方による勧進帳滝流しが始まりました。あ~、皆さん、その腕前は悪魔と取引して手に入れたんですか?というくらいスペシャルでした。ちなみに我が家では上手いプロの方を悪魔に魂を売った人たち、と呼んでいます。私も悪魔に売りたいんですが、悪魔が買ってくれません(笑)

 最後楽屋に伺おうと思ったところでミク友さんが出ていらしてご挨拶。本当は第二部のヴァイオリンも聞きたかったのですが、それはまたの楽しみに取っておきます。

 こうして私のGWは終わりました。明日も仕事だ~!!

江戸囃子のお稽古

 ここ2ヶ月で家の方でいろいろあり、お稽古で一番割をくったのが江戸囃子でした。2月と3月はお休みしたので約3ヶ月ぶりのお稽古。まあ練習してないとこれだけ吹けなくなるものかといった感じでちょっとショック。当たり前なんですけどね。間を取るところ、前は何気に無意識にできていたのが、あれ?ここもう半拍だっけ?当然太鼓とずれちゃいます。完全にずれないとしても、張り扇を打つ師匠がここのところ気持ち太鼓が待っちゃうね、といった感じ。

 笛の稽古はひと囃子をお稽古お願いしました。屋台、吹き出しはあまり引っ張らない。チヒィーイ、チヒはさっぱり切れよく。長い掛かりはゆったり感を笛で醸し出す。ヒヤオー、はヒィヤオーみたいなイメージ。

 太鼓、投げ合いは、神輿なしで囃子単独で始める場合、大太鼓のドドン3発から始める。この辺は以前はなかった決めごと。こういうことが囃子は生きている、変化しているということだと思う。神輿の拍子木に合わせてスタートする練習もやった。チョチョチョン、チョチョチョン、チョチョチョン、チョンの最後のチョンで付けバチから始める。

 ひと囃子。屋台の長い掛かり、太鼓はモッタリしてはいけない。ここは笛とは逆なんですよね。太鼓は同じテンポもしくは若干尻上がりの中で、笛はゆったり感を出す、ってことだそうです。太鼓も手ごと自体は地頭、地、屋台頭と同じだが、掛かりで打つ場合は別物として打つ。そうでないとつまらない。昇殿で吹き出しからテンと入るコミはタテがしっかり取る。

 ちょっと話が横道にそれますが、私が稽古しているのは若山流の祭囃子です。で、東京には神田囃子、葛西囃子、佃囃子といった祭囃子があります。話を下町系に限りますね。これに都下西地区で盛んな目黒系とか話すとごちゃになりますから。で、若山、神田、葛西なんかは基本同じ囃子です。同じというのは曲の作り、構成が同じということです。で、最近の傾向として、若山流は囃子のテンポが少し速くなってきているような気がします。若山流はCDとかもあるのですが、あれより昇殿・鎌倉なんかは確実に速くなってきています。

 一方、神田囃子保存会さんの演奏を聞くと、屋台なんかは以前のCDよりかなりゆったりしているように思います。もちろんたまたまそういう演奏だったかもしれないのですが、この感じはちょっと前から感じていました。

 お囃子って時代時代で少しずつ変わってきているのは間違いないことのようです。

 太鼓の練習にお初の方が見学されていて、途中から練習に入ったのですが、ものすごく上手な方でした。師匠との会話から推察するに、長唄のお囃子をお稽古されている方のようでした。さすがにリズムはいいし、ひと囃子をもう暗譜されいるのは凄すぎ。私も頑張ろう!

 来月はいよいよ三社祭です。楽しみ!