江戸囃子 篠笛・太鼓のお稽古

 三社祭まであと一ヶ月なんですよね。東京はそろそろ春のお祭りシーズンに突入します。東京の下町地区のお祭りはほとんど5~6月に行われ、西の方の地区は秋に行われています。なのでうちのところの神社は8月終わり頃です。

 諸説あるんですが、西の方はもともと農村地区で春は田植えで忙しい。もともと収穫祭という意味合いがあるので秋にお祭りをやる、という説があります。

 笛のお稽古、秘曲シリーズも2月で一応ひと区切り付いた感じなので、ひとっ囃子のお稽古をお願いいたしました。で、実は今回の稽古に臨んで、いろいろと自分なりに研究工夫を家で練習してきました。屋台・昇殿・鎌倉、それぞれに今まで見て聞いた師匠の音を真似ようとしたり、古いCDの音を真似る工夫の練習です。

 なので稽古前すごく緊張していました。師匠が教えてくれた工夫を練習してきたことはありましたが、今回はそうではないのです。ふくふくさん、なんですかそれは!とダメ出してんこ盛りの可能性があるです。

 吹き始めても緊張は止まりません。工夫してきたところをうまく吹けなかったり、何より緊張で後半口の中がカラカラになって音を出すのもきつくなったりしました。こんな風になったのは家元の前で吹いて以来です。どれだけ緊張していたかわかると思います。それでもなんとか最後まで吹けるようになったのは多少地力がついたのだと思います。

 吹き終わって、いろいろと工夫してきているね、と師匠。で、屋台と昇殿はスルー(あとでよく吹けていたよ、とのこと)、鎌倉はちょっと危ないかなあ、という講評でした。そうなんです。鎌倉は長い鎌倉を吹いたのです。師匠が吹いたフレーズやCDのフレーズを参考に少し長めに吹いたのです。

 鎌倉は勢いで吹く曲ではなく、笛を聞かせる曲で、師匠曰く、屋台・昇殿・四丁目より鎌倉が上手いね、と言われる笛吹きになりなさい、と。そうでない笛吹きが多いともおっしゃっていました。

 というわけで、鎌倉のフレーズを吹きながら、ここはもう少しこうした方がいいよとか、ここは変えた方がいいよ、とか教えていただきました。鎌倉はいわゆる節回しがとても重要です。太鼓の間の中で、シマったり、ノッたり、自由自在に動く感じ。あと、節尻のまとめかたをいろいろ工夫するようアドバイスいただきました。

 太鼓の方は、ひとっ囃子を締太鼓タテ・ワキ、大太鼓でやりました。先玉をけっこう練習していたので、師匠からも今まで一番いいと、お褒めの言葉。その代わり、後ダマは失敗しました(汗)。大太鼓のドドストストストがホントに下手で、入る前にバチを動かしていたら、それは止めるように、と。その代わり、締太鼓のテレツクのテレでコミを取って打ち始めるといいよと言われ、それで練習してみるとなかなか良い感じです。打ち始めは間が細かいのでバチを上げすぎないよう気をつけること。

 結局今回も鉦を練習することなくお祭りを迎えることになってしまいました。ここはちょっと残念。太鼓系がまだまだ不安定と師匠のご判断だと思いますし、その通りなのです。ここが安定して始めて鉦のお稽古が許されるのだろうと思います。鉦は四助とも言って、他のパートを助ける役目ですから何より間が安定して打てないとダメなわけです。

 でも焦らず続けていけば、いつかはそこまでいけると思うので、何よりお祭りを楽しんで、笛吹いて太鼓を打ちたいと思います。

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