三味線が裂けました(涙)

 老人ホームのクリスマス会にボランティア出演があり、三つ折れにして出かけました。歩道橋でちょっとこけてケースを落としました。推定1mくらい。現地控え室で恐る恐る開けると…、天神の棹がホゾから裂けてました。仮継ぎがクサビになったみたいです。あと、中子もはずれていました。この三味線、折ったの2回目。ごめんねえ~。ちゃんと直すからね。

 現地では何とか弾けるように応急措置。中子は胴に差し込めばとりあえず固定できたので、裂けた棹は割れ部分を合わせて、セロテープで巻いて固定。糸を張ってみたら皮と糸との間が指二本くらい空いていたけど、何とか弾けました。音は余韻がちょっと変な感じでしたが、思ったよりまともな音でした。

 今年最後の阿波出演でした。

川崎邦楽祭 「五郎」で笛吹いてきました

 今年も川崎邦楽祭でした。私は長唄「五郎」の笛で参加。もう一曲「俄獅子」は観客席で勉強させていただきました。

 2年前に知り合いから出ませんか?とお誘いいただき、その時は力足らずとは思いつつ勉強の場と思い参加しました。自分の場合、笛のお浚い会というのがないので、笛を吹く場が欲しかったというのもあります。またアマチュアのメンバー中心で演奏を作り上げていく、ということも面白そうだなって思ったからです。

 今回もお囃子メンバーだけ集まっての事前練習、唄・三味線・お囃子の合同練習、下浚いと貴重な経験を楽しく積むことができました。また今回長唄の演奏は唄・三味線・お囃子がお互いに支え合っているんだなってことがよくわかりました。

 自分自身この会に出ることでいろんな勉強をさせていただいています。来年もまた頑張りますよ~!

長唄「五郎時致」 2013-10-20 川崎市某ホール 能管・篠笛で参加
[audio:https://twonine29.sakura.ne.jp/mymusic/nagauta-fue-/2013-11-24gorou.mp3 | titles = 五郎時致]

長唄 能管・篠笛お稽古 「大人への通行手形」

 週末に長唄「五郎」を吹くのでみていただきました。合わせ練習の録音を聞いていただきましたが、自分的はそこそこ吹けているつもりでしたが、たくさんダメ出しを…。

 日吉が「ヒィー」ではなく「スヒィー」になっている。ということで日吉を50回ほど吹きました。これ冗談じゃなくマジです。良い日吉だと、OKサインが出ます。とにかくアタックあるのみ。終わったら息がゼイゼイしてました。こういう練習も必要ですよ、とのこと。竹笛は前半がもたれているとダメ出し。これ少し意識してやっていたんですが、もたれるならもっともたれないとダメだそうです。インテンポでもっと明るく!

 で、レッスンの終盤にふくふくさんももう大人の笛を吹きましょう、という話になりました。飾りの音を研究してください、と。師匠もこのことはいつか言おうと考えていらしたそうです。ふくふくさんはアマですが舞台に出る機会も多いんですから、プロっぽい音を目指しましょうと。

 江戸囃子の師匠にも同じこと言われ、そちらの方は少しずつ差し指を入れるよう研究中なんですが、いよいよ長唄の笛でも同じことを言われました。それだけのベースができてきたと前向きに捉えています。師匠は特に能管を意識しておっしゃっているようでした。今の師匠について、来年は4年目になります。来年は大人の笛を目指しましょう、という「大人への通行手形」をいただいたような気持ちです。

 道は険しいけど頑張ろう~!

長唄三味線のお稽古 「松の翁」

 来年3月のお浚い会の出し物が「松の翁」に決まりました。え~、今年はこれしかやっていません(汗)。いつもより時間がかかっているのはやはり曲が難しかったせいかなあ、と。その間、「鼠ぐるま」とかをやっていたこともあり、新しい曲はやっていまえん。おそらく、今から新しい曲をやるより、この曲を仕上げるのが良いというお考えが師匠に浮かんだのではないかと想像します。

 先日、あるお浚い会に行った時、幕開きにその会のお師匠さんと助演のプロによる模範演奏が「松の翁」でした。それはそれは素晴らしい曲でした。替え手が入るとまたかっこいい!そうかっこいいって感じの曲なのです。私も師匠が替え手を入れてくださります。が、替え手が入ると動揺します(笑)。まずはここに慣れないと。

 それと合方でテンポが凄く速い部分が難しい。師匠が「これくらいで弾いて」と弾いてくださったテンポ、速すぎて譜面を追っていたらまず弾けません。まずは暗譜しないと。コカシが上手くできないんですよね。でも非常にやりがいのある曲です。理想は慌てる感じを出さずに、サラッと弾く。あくまで理想です(笑)

千代田区の芸術祭に参加

 長唄三味線の弟子有志15名で千代田区の芸術祭に参加してきました。曲は「鼠ぐるま」(四世杵屋佐吉作曲)にチンチリレンくずし・チチリチ。この「鼠ぐるま」は主旋律パートと伴奏パートの二重奏曲でリズムがなかなか複雑です。ねずみがくるくる走り回っているイメージの曲でした。

 本番はまあまあ良かった!タテの姉弟子が間をしっかりコントロールしてくれたからだと思います。ものすごーく突っ走ることもなく、個人的には一番心配だった「鼠ぐるま」の第三部出だしの部分もスムーズでした。

 アクシデントと言えば、出待ちの時にあるお弟子さんの糸が突然切れました。もうあと5分もないようなときでしたが、コマのところだったので、師匠がすぐつないで調子を合わせてくださいました。当日張ったばかりの糸ですが、そんなこともあるんですね~。私の方がびっくりしました。

 本番の後は楽しい打ち上げ。こちらの方が本番だ~、という噂も(笑)。ゲストがお二方ほどいらして、お一人は先日のある演奏会で聞いた義太夫のタテ三味線の方でした。一時長唄をお稽古していたことがあって、師匠は兄弟子だったそうです。

 そんなこんなで楽しい1日でした。師匠始め、練習を仕切ってくださった諸先輩方、打ち上げ会場を手配くださった兄弟子さん、荷物を預かってくれた兄弟子さん、いろんな方の協力でこの日があったんですね。みな様に感謝です。

久しぶりの阿波おどり三味線でした

 老人ホームの秋祭りに参加してきました。会場は施設のお庭。外でマイク無しで音が飛んじゃうかな~、と心配もありましたが、正面が施設建物で裏が一般の住宅というある意味閉じた空間だったので思いのほか音が響いてくれました。風がけっこう冷たく感じましたね。

 新しい連でのデビューで練習が足らなかった部分も多々ありましたが、楽しくできました。あ~、やっぱり楽しい阿波おどりです。なじみの笛方さんとまた一緒の控え室というのは、ちょっと不思議な感じ(笑)。

 前に阿波で三味線弾いたのは昨年の仙川でしたから、1年以上ブランクでした。前日から忘れ物ないかよく確認して、チューナーの電池入れ替えたり。けっこう大変なんですよ。昔、ぞめき棒を忘れて締太鼓のバチを借りて出たこともありました(汗)。

昨年仙川の日記

 改良型ぞめき棒、おおむね良かったんですが、天神が前に行きたがるのを無くしたい。これは構える自分にも改良余地ありですね。

江戸囃子のお稽古

 篠笛、四丁目の玉に合わせる練習苦戦しています。師匠から言われたことは、玉のフレーズのリズムが崩れているので、肝心の太鼓の音が聞き取れていない。確かにそうで、あれずれたかなと思うと意識がそっちに向いてしまい、玉の終わりの手を聞き逃しています。まずはリズムの狂いにくい手に工夫すること。

 大太鼓はもっと自信を持つこと。そうなんですよね。まだドキドキしながら打ってるのがモロバレです。締太鼓、四丁目玉の地は少し上手く打てるようになってきてお褒めいただきました。家で少し地味練習やったのが良かったんでしょう。

 太鼓練習では笛を入れて、玉をいつもと違う手で吹くという練習も織り交ぜてやりまいした。太鼓は附け通りという前提で。笛のは方は、先玉はちょっともたついてダメ、後玉は終わりを捉まえて吹けました。ところがいざ太鼓の打った時は附け手より早く終わりの手を打ってしまいました(汗)。普段と違うとボロボロですね~。でもいい練習になりました。

 笛の玉はちょっと大きな壁になって立ちはだかっていますが、少しずつ取っ掛かりを見つけて乗り越えたい。それからひとっ囃子を吹いた時、ああ、調子悪いな~、という自覚があって、今までだとだいたい途中で鳴らなくなったりしたのが、最後までそれなりに吹けたのは、どういうあれなんでしょうか?以前だと鳴らなくなると鳴らそう鳴らそうとして余計力んでいたのが、良い意味で力を抜く加減を少し身につけられたからかなあ。

 能管の日吉と同じで、一度こういう感覚でできると、その後が楽になるんじゃないかと思っています。言い換えるとひとっ囃子を吹くことが、少し普通になってきた感じ。ちょっと嬉しい出来事でした。

阿波おどり 練習

 日曜日、最後の予定が阿波おどりの練習でした。今度の週末、福祉施設へ慰問に行きます。で、それが新しい連でのデビューになります。なので、練習に出ておきたかったわけです。構成の流れを教えてもらい、弾く曲の手を再確認しました。

 三味線の手、耳コピーはほぼできていました。ただ細かい違いはあったのでその辺は追い追い直していきます。ぞめき棒を少し改良して持って行ったんですが、なかなか良い感じ。衣装は水色かなと思っていましたが青色になるそうです。

 週末は台風が心配。演舞は建物内だと思うんですが、移動するのが面倒になります。

 怒濤の日曜日がこうして終わりました~。

長唄三味線の合同練習

 来月千代田区の会に、弟子有志一同で出ます。曲は、ねづみ・チンチリレンくずし・チチリチです。俄獅子が終わり、みな様へのご挨拶もそこそこに外へ出て、タクシーを拾おうとするも、タクシーがみなニューオータニへ吸い込まれていき止まってくれません(涙)。しょうがないので、ニューオータニまでいって乗りましたよ。

 神保町の練習場には既に皆集まっています。そーっと入って、三つ折れを組み立て、糸を張ります。師匠に音を合わせていただき、さあ練習です。この、ねづみ、二重奏曲で、私はBパート。ピアノでいうと、左手っぽいパートです。Bパート、手的にはそれほど難しいところはないんですが、間を取るのが難しいです。大勢での合奏なので、気持ちを一つ、速さのイメージが共有されていないと、先走りや、迷いが出てしまいます。この部分は何回も繰り返して練習しました。

 あと、1回合わせ練習と、当日本番前に練習なので、なかなか大変ですが、合奏は楽しいですね。練習後、飲みに行くというので、少しだけお付き合い。いや、けっこうお付き合いしてました。

 夜の阿波おどり練習があるので先に失礼して、この日最後の地へ向かいました。

俄獅子 下浚い&本番 音源あり

お囃子で助演をお願いした藤舎清穂さんが合流して本番前最後の下浚いです。しかし、この清穂さん、普段着だと女子大生と全然変わりません。後で伺ったらこの春芸大を卒業したばかりとか。年は半分以下ですね(笑)。ただ芸歴は長いです。ご両親もそういうご関係の家ですから。

しかし若いといってもプロは下浚い一発で合わせるんですから大したものです。経験がものいうところだと思います。今回の下浚いは、別に後も詰まっていないので通しと気になる部分の練習をしました。笛的には、キリンで新しい手をやったら伸びすぎて最後少し余っちゃいました。反省です。神田丸は三味線・太鼓・笛の呼吸を合わせるのが一番難しいところ。屋台は勢いで行っちゃえ~、です(笑)。

で、本番当日を迎えました。当初この日は俄獅子だけの予定だったんですが、長唄三味線の合同練習が入り、夜には阿波おどりの練習が(汗)。という訳で三味線やら、阿波おどり用の小道具やらも準備して某ホールへ向かいました。

ここでちょろっと当日の家でのことを書きます。出かける前に1回くらい通しで練習しようと思って吹いたんですが、絶不調!!!経験上起きてから数時間って顔がまだむくんでいたりして鳴りづらいんですが、それにしても不調。特に、今回の曲、普通の長唄の笛では使わない、
キ:○●○ ○●○○
5に上チョン:大甲のドとレの間の音
祭囃子ではたまに使う音なんですが、唄用では鳴らしにくい笛が多い音です。本来の譜面もこの音は使っていないんですが、師匠お手本がこれを使っているので、私もこれで練習していて、だいたい8割の成功率でした。

こう鳴らない時っていくらやっても鳴らないんで、心理的には↓。ここでBプランで吹こうかなと考えました。上記の音を入れるのがAプラン。入れないで無難に吹くBプラン。最悪、Bで行くことにして、現場の音だしと吹いた時の感触で最終的に決めようかなと。でも、せっかくのチャレンジの機会、失敗しても曲を壊すことはないから、できるだけAで行こうとは思っていました。

さて、楽屋で音出すと、朝よりもまあ良い感じ。ここでAで行くと決定。いよいよ舞台です。MCがあって幕が上がります。タテ三味線の音でスタート。始まれば、終わりまであっと言う間でした。

笛的には、早来序(能管)、キリン(竹笛)、神田丸(竹笛)、屋台(竹笛)、片シャギリ(能管)、段切れ(能管)です。お囃子主体の抜き差しなので、いや賑々しいですね(笑)。まあ俄獅子の良いところはでているかなと。

さて、アマチュアだからできる、自画自賛コーナーです。自分的には、神田丸(4分26秒~)は今の自分ができる最高に近い出来映えじゃないかと。最初の通り神楽なんか絶妙です。あと、段切れの最後の日吉、勢いそのままで最後まで吹いて最後押せて鳴らせました。ここのところで最後ビシッと決められて曲も締まったと思います。あ~、これだけ自分を褒めるとさすがに恥ずかしい(笑)。

反省点もいっぱい。キリンはもう少し間をうまく外して吹きたかった。祇園祭のイメージ出てないなあ…。それを出したかった。屋台で手がもつれたヶ所が。キの音は3勝1敗でしたが、最後に一番かっこよく出たので良し。片シャギリが今ひとつ。最後の段切れの出だし、慌ただしさ感モロ出てしまった。

前にも書いていますが、この俄獅子の、キリンとか神田丸とか屋台の笛を吹くのが憧れでした。できたら「俄獅子」をフル編成の舞台で吹きたいなあ、と。その願いが今回かなって凄く嬉しいです。そんな機会を与えてくださったみな様に感謝です。

唄・三味線のみなさま。お囃子は唄・三味線がきちんとしているのが前提です。時間制限の関係で、ふだんないような速さで唄・演奏してくださり感謝です。いつも、三味線がジャンから「はなとみつごちょうおどろかぬ~」と来るのを気持ちよく聞いておりました。本当にありがとうございました。

それからお囃子さんのみな様、途中怪我で出られなくなった方がいて、急遽代役で出ていただいたりと波瀾万丈でしたが、最後の本番が一番良かったのではないでしょうか。笛は特に太鼓にお世話になるので、太鼓の方には更に感謝です。助演いただいた藤舎清穂さんにも感謝です。時折見せるお顔がやはりプロだなあと思いました。

本当は終わった後、お疲れさまの乾杯をご一緒したかったのですが、すぐおいとましなきゃいけなかったのが本当に残念でした。またご一緒に何かできるといいなあ。