ぞめきの三味線は難しいのだ

 阿波おどりのお囃子のことを「ぞめき」と言います。漢字を当たると「騒き」となり、「浮かれ騒ぐこと。にぎわい。さわぎ」という意味合いです。はい、ここをお読みの方は関東の三味線弾きの方も多いんですが、こちらには三味線で「さわぎ(騒ぎ)」というのがあります。イメージ的には芸者さんがお座敷で、お客に「姉さん。ひとつ賑やかなやつを頼むよ」と言われたときに弾く曲です(笑)。

 偶然かどうか、同じ三下がりで使っている音も同じです。いろんな替え手があるのも同じ。一番の違いはリズムで「ぞめき」の方は、浮いたリズム、はずむっていう方がこっちでは多いかな。

 で、このリズムがけっこう難しい。連の練習で、久しぶりに連長の厳しいダメ出しをもらいました。指摘されたことは何となくわかるんですが、じゃあどうしたらいいのか?家に帰ってから、いくつか手本になりそうな音源聞いて、自分の描いていたイメージとのズレを探す作業。感覚的に修正できない、理屈で理解するタイプなんです。

 たぶん、正解(に近いもの)がわかった(と思う)。鉦のリズムと、自分のイメージしていた三味線のリズムにズレがありました。但し、正解がわかったからってすぐにできる訳じゃあないんです。癖になっているものを修正しなきゃいけないので。

 でも、これ実は割と最初の方に言われていたことで、鉦と三味線って同じように打っているんです。鉦の練習をみんなするといいよ、みたいなことも。そういえば、鉦を見ながら聞きながら弾くと弾きやすいってのは感じていたんですが、ふと、鉦がいなくなるとすっかり忘れちゃっている自分でした。

 お稽古とか練習って、言われたこと、注意していたことが、いつの間にか忘れちゃっていることが往々にしてあります。そういうのをチェックしてくれる人がいるのは本当にありがたいです。師匠とか先生と言われる人は、同じことを何千回というんでしょうね。自分も阿波おどりに限らず、各先生方に何回も同じこと言わせちゃっていますね、間違いなく。反省。

 

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