【長唄三味線】暗譜は90%くらいかな

 先日の稽古から、譜面は一応出すけどそれを見ないで弾くよう心がけました。心がけたということがミソで、時々見ました。大まかに暗譜度合いは90%。でも暗譜って100%じゃないと意味ないんですよね。ただ100%に近づいているということには意味があります。

 課題は調子変えです。本調子→二上がり→本調子→二上がり→本調子と4回もあります。ここをスムーズにしたいところです。

 あと、約1ヶ月と三週間。まずは暗譜を100%にしないと。

 それから、稽古場の三味線がいつものと違っていて、棹に何の印もないやつでした。とりあえず弾きましたが、勘所はかなり怪しかったです。とんでもない音を弾くことはなくなりましたけど、やっぱり印が全然ないと厳しいですね。

 話戻って暗譜のこと。どうやって暗譜するか、今回目をつむって弾くようにしてみました。これ勘所の訓練にもなるし、一石二鳥かも。

【長唄・笛】「樹々の密」は上がり、そして「土蜘・切禿」

 何となく「樹々の蜜」ってイメージがあります。蜜じゃなくて密。樹木が空も見えないくらい鬱蒼としている感じ。そこに鳥や虫の声が聞こえる。陽光は遮られている。そんな感じかなと思いながら吹いています。

 鳴りづらい筒音も2回目は何とか鳴りました。ただ、師匠的には音が出るとか、指を間違えるとか、それは練習で直ってくること。それよりも曲のイメージをしっかり持って吹かないとダメですよ、ということを強調しておられました。ん~、何となくだけどわかる気がします。

 この曲演奏会でたま~に出ることがあって、かみさんなんかも聞いて事があるんですが、家で練習していて、ふくふくさん、上手くなったね、と言われました。へぇ~、なんで?と聞き返すと、こういう曲は絶対に吹けないと思っていたそうです。この曲、イメージを表現する曲というか、能管と篠笛による表現なんです。だから凄く難しい。メロディがかっちり決まっているわけじゃない。吹く人の感性が出る曲です。

 実はこの曲は自分にとってもひとつのチャレンジでした。以前は、かみさんと同じく自分には絶対吹けない曲と思っていたからです。今ならもしかしたらなんとかかんとかできるじゃないかと。実際、大変でしたが、ある意味今の自分なりの樹々の密は吹けたような気がします。師匠から福原っぽい感じが少し出ていたとも。

 という訳でもないんですが、上がりになったので次何にしますか?となったんですが、「猿舞」もあるし、「常磐の庭」もあるし、これらの練習に当てたいと思っていたんですが、レパートリー増やしましょうということで、「土蜘・切禿」になりました。珍しく?師匠がこれやりましょうと来ました。

 お能から来た曲です。難しい手はないような感じです。竹笛の宮神楽は採譜しないと。

【江戸囃子】トヒヤオーは奥が深いのだ

 前回、篠笛の方で昇殿を吹いたのでそれのお浚いから。注意点は2~4の音程。音程というときっちりBとかDとかに合わせなきゃいけないと思われるかもしれませんが、それとはまたちょっと違って節回しの中でそこが高いとか低いという方が合っているかなと思います。

 2度ほど吹いてマルをいただいたんですが、吹き出しについて、こう吹けませんか?と師匠がやおらお手本を吹いてくださりました。吹き出しは「トヒヤオーイトロ ヒオヒャートヒャーヒーオヒャ」なんですが、出だしのトヒヤオーのところです。指附けだと「27メ65」なんですが、師匠のはちょっと違います。

 目が鱗というか、実は曖昧ながらそれに近いところまでは何となくは感じていたことでした。師匠の音やいろんな音源を聞くと、附けプラスアルファで吹いていらっしゃることがほとんどです。この音の前にこの音がチラッと入っているんじゃない、みたいなことです。師匠曰く、神楽囃子から来ているテクニックだそうです。ただし、いつもそうやるんではなくて、普通にトヒヤオー吹いたり、少し洒落たりを混ぜることが大切とのこと。

 このトヒヤオーなんですが、色んなところで使われています。屋台、鎌倉、四丁目の中でも使われています。能管のオヒャーみたいな感じを受けてます。能管のオヒャーも実は色んな吹き方をしないといけないんですよね。

 師匠は、これはお年玉ですね、と笑いながらおっしゃってくださいました。こいつにはこれを教えてもいいだろうと思ったからのことだと思います。それがわかったので凄く嬉しかったです。

 ただ、ひじょうに難しいです。塩梅が難しい。

 太鼓の方は動きについて。プレ動作とか合間の動作みたいな感じ。打っていないときの姿が死んでいるみたいなダメ出しをいただきました。

 天天天ではなく、ゥ天天天、みたいな感じ。

 大太鼓は、ドドドン、ドンドド、ツドドンの使いどころ。

【能管・篠笛】半歩前進で良いのだ

 二とか一の音は少し安定感が出てきたかなあ。三本で吹いてますが、これくらいの笛になると、笛が長くなって指穴を押さえるのがけっこう難しくなります。一とか0とかが特に。最初のお稽古の時は指穴か、息の当て方のせいで一とか0が不発が多かったに比べるとそこは進歩したかな。

 最難関の筒音は今回も失敗。曲の中でこれを吹くのは難しいです。これだけを吹けと言われれば吹けますが、音程も気にしながら出すのがホントに難しい。これは今後の課題ですね。

 メロディのやりとりをスムースに。篠笛はもっと歌うこと。

長唄三味線の難しいところ

 曲は外記猿を浚っていますが、そろそろ暗譜もしないといけない時期です。自分的には一ヶ月前に暗譜をほぼ100%に持って行って、その状態で一ヶ月ブラッシュアップに努める、というのが理想です。

 前半に唄に合わせて弾くところがあります。そこは独り弾きのようなんですが、師匠が三味線の手を止めて唄だけになると、ただそれだけで不安になります。そう普段いかにいい加減に弾いているかがもろに出ちゃいます。師匠といっしょに弾くときは、目の前の師匠の手の動きを見てタイミングを合わせていて、唄を良く聞いてないですね。

 指揮者がいない長唄では、時に唄がリードを取ったり、三味線が取ったり、お囃子が取ったりします。いわゆる、皆がそのときに息を合わせるわけです。この息を合わせるのがやはり初級者には難しい部分です。

 別な師匠にこう言われたことがあります。「ふくふくさん、息を合わせるんじゃないのよ。気を合わせるの」これはさらに上の状態なんでしょうね。そういう演奏を目指して!できるかどうかは別ですよ。でも目指して頑張らないと。