何となく「樹々の蜜」ってイメージがあります。蜜じゃなくて密。樹木が空も見えないくらい鬱蒼としている感じ。そこに鳥や虫の声が聞こえる。陽光は遮られている。そんな感じかなと思いながら吹いています。
鳴りづらい筒音も2回目は何とか鳴りました。ただ、師匠的には音が出るとか、指を間違えるとか、それは練習で直ってくること。それよりも曲のイメージをしっかり持って吹かないとダメですよ、ということを強調しておられました。ん~、何となくだけどわかる気がします。
この曲演奏会でたま~に出ることがあって、かみさんなんかも聞いて事があるんですが、家で練習していて、ふくふくさん、上手くなったね、と言われました。へぇ~、なんで?と聞き返すと、こういう曲は絶対に吹けないと思っていたそうです。この曲、イメージを表現する曲というか、能管と篠笛による表現なんです。だから凄く難しい。メロディがかっちり決まっているわけじゃない。吹く人の感性が出る曲です。
実はこの曲は自分にとってもひとつのチャレンジでした。以前は、かみさんと同じく自分には絶対吹けない曲と思っていたからです。今ならもしかしたらなんとかかんとかできるじゃないかと。実際、大変でしたが、ある意味今の自分なりの樹々の密は吹けたような気がします。師匠から福原っぽい感じが少し出ていたとも。
という訳でもないんですが、上がりになったので次何にしますか?となったんですが、「猿舞」もあるし、「常磐の庭」もあるし、これらの練習に当てたいと思っていたんですが、レパートリー増やしましょうということで、「土蜘・切禿」になりました。珍しく?師匠がこれやりましょうと来ました。
お能から来た曲です。難しい手はないような感じです。竹笛の宮神楽は採譜しないと。