これ、何だと思います?
能管の唄口に詰められている蜜蝋を調整するためのコテです。木片に頭を直角に曲げた釘を打ち付けたものでお手製です。江戸囃子のお師匠さんにこういうもので調整するんだよと見せてもらったことがあり、自分でも作ってみました。
以前は電気ゴテ使ってたんですが、こっちのほうが細かい作業に向いています。
なんでこんなものがいるかというと、蜜蝋は吹いているうちに管の内壁との間に隙間ができたり、蜜蝋が痩せてきたような感じになります。
そんなとき、このコテのさきを火であぶって熱くして、蝋を溶かして再度硬化させ修復します。場合によっては蝋を足したり引いたりします。
この調整で音は結構変わります。やる場合は気をつけないといけません。