長唄三味線のお稽古 「松の翁」

 来年3月のお浚い会の出し物が「松の翁」に決まりました。え~、今年はこれしかやっていません(汗)。いつもより時間がかかっているのはやはり曲が難しかったせいかなあ、と。その間、「鼠ぐるま」とかをやっていたこともあり、新しい曲はやっていまえん。おそらく、今から新しい曲をやるより、この曲を仕上げるのが良いというお考えが師匠に浮かんだのではないかと想像します。

 先日、あるお浚い会に行った時、幕開きにその会のお師匠さんと助演のプロによる模範演奏が「松の翁」でした。それはそれは素晴らしい曲でした。替え手が入るとまたかっこいい!そうかっこいいって感じの曲なのです。私も師匠が替え手を入れてくださります。が、替え手が入ると動揺します(笑)。まずはここに慣れないと。

 それと合方でテンポが凄く速い部分が難しい。師匠が「これくらいで弾いて」と弾いてくださったテンポ、速すぎて譜面を追っていたらまず弾けません。まずは暗譜しないと。コカシが上手くできないんですよね。でも非常にやりがいのある曲です。理想は慌てる感じを出さずに、サラッと弾く。あくまで理想です(笑)

千代田区の芸術祭に参加

 長唄三味線の弟子有志15名で千代田区の芸術祭に参加してきました。曲は「鼠ぐるま」(四世杵屋佐吉作曲)にチンチリレンくずし・チチリチ。この「鼠ぐるま」は主旋律パートと伴奏パートの二重奏曲でリズムがなかなか複雑です。ねずみがくるくる走り回っているイメージの曲でした。

 本番はまあまあ良かった!タテの姉弟子が間をしっかりコントロールしてくれたからだと思います。ものすごーく突っ走ることもなく、個人的には一番心配だった「鼠ぐるま」の第三部出だしの部分もスムーズでした。

 アクシデントと言えば、出待ちの時にあるお弟子さんの糸が突然切れました。もうあと5分もないようなときでしたが、コマのところだったので、師匠がすぐつないで調子を合わせてくださいました。当日張ったばかりの糸ですが、そんなこともあるんですね~。私の方がびっくりしました。

 本番の後は楽しい打ち上げ。こちらの方が本番だ~、という噂も(笑)。ゲストがお二方ほどいらして、お一人は先日のある演奏会で聞いた義太夫のタテ三味線の方でした。一時長唄をお稽古していたことがあって、師匠は兄弟子だったそうです。

 そんなこんなで楽しい1日でした。師匠始め、練習を仕切ってくださった諸先輩方、打ち上げ会場を手配くださった兄弟子さん、荷物を預かってくれた兄弟子さん、いろんな方の協力でこの日があったんですね。みな様に感謝です。

長唄三味線の合同練習

 来月千代田区の会に、弟子有志一同で出ます。曲は、ねづみ・チンチリレンくずし・チチリチです。俄獅子が終わり、みな様へのご挨拶もそこそこに外へ出て、タクシーを拾おうとするも、タクシーがみなニューオータニへ吸い込まれていき止まってくれません(涙)。しょうがないので、ニューオータニまでいって乗りましたよ。

 神保町の練習場には既に皆集まっています。そーっと入って、三つ折れを組み立て、糸を張ります。師匠に音を合わせていただき、さあ練習です。この、ねづみ、二重奏曲で、私はBパート。ピアノでいうと、左手っぽいパートです。Bパート、手的にはそれほど難しいところはないんですが、間を取るのが難しいです。大勢での合奏なので、気持ちを一つ、速さのイメージが共有されていないと、先走りや、迷いが出てしまいます。この部分は何回も繰り返して練習しました。

 あと、1回合わせ練習と、当日本番前に練習なので、なかなか大変ですが、合奏は楽しいですね。練習後、飲みに行くというので、少しだけお付き合い。いや、けっこうお付き合いしてました。

 夜の阿波おどり練習があるので先に失礼して、この日最後の地へ向かいました。

日舞の会と阿波おどり

 雷連さんとさくら連さんが、国立大劇場で踊るというので行ってまいりました。浅草で稽古があったので、国立に着いたのは6時過ぎ頃。板東三津映(ばんどうみつてる)師のお弟子さんの発表会と、ご自身の創作日舞の会でした。阿波おどりは創作日舞の中に出てくるらしいです。

 この日舞の会、場所も国立大劇場と凄いんですが、助演の方々が凄いです。長唄では国宝の宮田先生が出演されています。三味線は先日鉄九郎さんの会で拝見した塚原さんがタテ三味線でした。お囃子は望月・福原の方が多かったです。

 私的には長唄も聴けて阿波おどりも見れるという二重に美味しい会でした。お稽古なければもっと早くから行きたかったです。みどケロさんは早めに行っていたんですが、二人椀久の踊りが素晴らしかったと感動していました。

 舞台も衣装もまあ歌舞伎の世界です。で、バックで国宝さん始め超一流の方々による生演奏。下世話な私たち夫婦はこれ出るのいくらかかるんだろう?と。あ~、我ながら下世話だ~。

 で、阿波おどりなんですが、どんな形で出てくるのかなと一抹の不安もあったんですが、普通に阿波おどりをやっていました。違っていると言えば、男衆もたぶんお化粧してることかな。舞台映えするようにだと思います。合同とか、国立という場所とか、緊張しそうなシチュエーションでしたが、準備を重ねてきたんでしょう、いつも通り笑顔・元気がウリの阿波おどりを見せてくれました。あと、阿波おどりやっている方って何気に人前でやることを経験しているんで、舞台慣れしていますよね。

 演舞の途中で普段は阿波おどりをみることのないお客様から拍手が自然とわき起こりました。これはうれしかったですね。みている方も色とりどりの衣装、雷連さんの浴衣の赤とか、さくら連さんの黄色とかピンクとかがホントにキレイでした。お顔もお化粧してライティングされると普段より5割増しでキレイに見えました。これホント。唯一残念に思ったのは、これは演出上しょうがなかったんでしょうが、三味線にマイクが欲しかったなあ~。音は大きすぎず小さすぎず適度なメリハリ。こちらも良かった!

 会主の方は現代を生きる若者のあふれる命の輝きを群舞で見せたかったのだと思いますが、その狙い通りの素晴らしい舞台でした。人間国宝さんと同じ舞台にその瞬間いたんですよね~。すごい経験ができたと思います。

 自分もいつか阿波で国立出たいなあ。これ野望です(笑)

 雷連さん、さくら連さん、お疲れまでした!

長唄三味線のお稽古 「ねずみ・チンチリレンくずし・チチリチ」2

 チンチリレンくずし・チチリチは前に浚ったことがあるので、とにかく暗譜でテンポ良く弾くことを少しずつ練習しています。「ねずみ」は替え手の方なんですが、単独で弾いてもわかりにくい曲。今回師匠が本手を合わせて弾いてくださったの、これを録音して練習のベースにしよう。暗譜…、できるだけ頑張ります。

長唄三味線のお稽古 「松の翁」10

 たぶん10回目かなと(笑)。実は6月のお稽古で次回もう1回やって上がり、と言われていたんですが、私の出来が悪く、はい、練習不足以外の何者でもありません、その後3回目にしてようやく上がりです。師匠も諦めたんでしょう(汗)。あと、弟子合同で出る曲に入らないといけない、というのがあったと思います。

 「松の翁」は長さも短めですが、引いていて楽しい曲でした。返しバチという手法も初めてでした。あれは、バチでジャランとやるより、三味線を倒すことでバチが弦の上を流れるイメージが良いみたいです。

 さて、佐吉師作曲の「ねずみ」です。あと、替衣から2曲。頑張ろう!

長唄三味線のお稽古 「松の翁」7

 泥縄で練習し、心の中で師匠に練習不足を謝りながらお稽古へ。久しぶりのお稽古だったので、合挽忘れる、ICレコーダが見つからず。ついてません。お稽古の方は、次回やって「松の翁」はいったん上がる、とお師匠様。いつものパターンだと次の曲がお浚い会の曲です。ドキドキ。でも、まず「松の翁」もそっと練習しろ>自分(汗)

長唄三味線のお稽古 「松の翁」6

 たぶん6回目(汗)。お稽古はほぼ1ヶ月ぶりです。師匠や自分の都合で今月は2回練習がキャンセルになってしまいました。一応通しで最後までは行っていますが、二上がり以降はまだまだ全然ダメ。特に合方のところ師匠が替え手を今回入れてくださったんですが、それだけで自分は崩壊です(汗)。あと2~3回でいったん上がるかな。今年お浚い会にかけた「雨の四季」は去年の6月から稽古始めたから、今度の曲が来年お浚い会の有力候補。

 「花見踊」「五條橋」「雨の四季」と来てます。楽しみ(^o^)!

 それと今度師匠と鉄九郎師のユニット「伝の会」の演奏会を初めて拝見することができます。昨日チケットをいただきました!これが本当に楽しみです。

阿波に長唄に江戸囃子なGW

 3日は青空阿波へ。三味線と笛持っていったんだけどもっぱら笛吹いてました。法螺貝は手強いですね。リップリードのコツが掴めません。前所属連の話をちらっと聞いて、三味線の子達が続いているようで良かった良かった。今年の秋に復活を考えているけど、とにかく忙しくて阿波に手が回らないというのが正直なところです。でも「はなはる」の動画とかは少しずつチェックしてます。

 4日は江戸囃子の特別講義。毎年恒例の若山胤雄師の講義です。といっても師の前で演奏して、ご指導を仰ぐという形です。まあ、それは、この業界では神様ですから、緊張します。ひと囃子で笛、太鼓、大太鼓とやりましたが、どれも普段の6掛けです(T_T)出だしの打ち込みの回数を間違える、なんて普段考えられないような失敗をしましたです。はい。それ以外は何とか迷子にならずに最後まで行けた、ということで。それだけでも自分を褒めます。ハードル低っ!

 江戸囃子の篠笛については、ちょっと前から差し指とかを少し入れてますが、本気で研究して入れていこうと最近思っています。この年でバリバリ入れるのは無理だと思いますが、味が少し出る程度に入れることを、まだ指が多少動く内に覚えないといけないと感じています。師匠はそういうところはよくみてくださるので、それは野暮だねとか、そこは少しこうした方がいいだろう、とおっしゃってくださいます。この辺は師匠が一から教える部分ではなく、各自が研究した部分を師匠にみてもらう部分なんでしょうね。

 で、夜はみどケロさんと合流して、松永鉄九郎師の長唄の会へ。早めに予約したので席は一番前の真ん中(^o^)たっぷりと松永師の噺を、もとい!長唄を楽しんできました。最近師範試験に合格されたミク友さんにも遭遇。お江戸日本橋亭はこじんまりとした会場なので、生音の良さがあります。大きな会場よりこれくらいの大きさの方が聞くにはいいかも。

 終了後、COREDO室町で久しぶりのタイ料理。トムヤンクンは濃厚でした。個人的にはちょっと濃厚すぎかな。4品頼んだんですが、二人とも年ですね。最後少し残してしまいました。でも、美味しかった。

 5日午前中。すれ違いのミク友さんのお浚い会情報をゲットしていたので杉並公会堂まで。小ホールは壁も天井も床も黒のモダンなホールでした。ちょっと早めに着いたらリハ中でした。ほどなく舞台上のミク友さんからお声掛けいただきご挨拶。番組が始まってから、あれ、お浚い会と言うには豪華すぎる助演のみな様。これは聞く側には嬉しい誤算。恐るべし、芸大人脈。この晴れの場で発表されたみな様、緊張もあったでしょうが、立派に演奏されていました。

 会が終わって、外に出てミク友さんにご挨拶どうしようかな~と迷っていると、スペシャル演奏が始まりますとの声が。急いで戻ると会主様助演の先生方による勧進帳滝流しが始まりました。あ~、皆さん、その腕前は悪魔と取引して手に入れたんですか?というくらいスペシャルでした。ちなみに我が家では上手いプロの方を悪魔に魂を売った人たち、と呼んでいます。私も悪魔に売りたいんですが、悪魔が買ってくれません(笑)

 最後楽屋に伺おうと思ったところでミク友さんが出ていらしてご挨拶。本当は第二部のヴァイオリンも聞きたかったのですが、それはまたの楽しみに取っておきます。

 こうして私のGWは終わりました。明日も仕事だ~!!

お寺で長唄演奏会@浅草 後 どぜう

長唄「助六」・「都風流」

唄:東音 真鍋希帆
三味線:東音 坂田舞子
三味線:杵屋六龍郎
囃子:阿倍真結
囃子:望月太左乃
笛:橋口瑞紀

 稲荷町駅から歩いてすぐの妙経寺本堂でのレクチャーコンサート形式の演奏会でした。長唄とはどんなものか?曲・歌詞の解説、楽器の説明付きで初心者にも優しい演奏会。これくらい近い距離で聞けるのは嬉しいです。

 皆さん、芸大出身で現役の方もいらっしゃるとのこと。唄の真鍋さん、本当に聞き惚れてしまういいお声・唄。そしてMCもお上手でした。なんと「雨の四季」物売り口上の一節を皆で歌いましょう、というコーナーがあり歌ってきました(笑)。三味線・囃子ともさすがの演奏。生の演奏はいい!です。

 演奏会終了後、合羽橋を散策して、どぜう「飯田屋」へ。どぜうは丸。鉄鍋にまんまの姿でご登場。ごぼうとねぎを入れていただきます。味は甘辛い、関東人にはおなじみの味付けです。ごぼうをおかわりして、合間にぬた、うざく、いたわさをつまんで日本酒!う~、たまりません。

 ほろ酔い、ご機嫌な一日でした。