浜松へ

 お囃子の福原鶴十郎先生のお浚い会が浜松市福祉交流センターで開催され、そこに邦寿師匠の浜松のお弟子さんたちが出るのと、鶴十郎先生と邦寿先生のライブがあるというので日帰りで浜松に行ってきました。

 往きの新幹線の同じ車両に東音女子の方が4人いらっしゃいました。黒留袖でお顔がわかる人が2人ほどいらっしゃいました。どこかでお仕事なんでしょうね。私が伺う浜松の会にも東音女子の方が3人ほどいらっしゃいますが、たぶんもっと前に現地入りしていると思われます。なんと、来週みどケロさんのお浚い会でお世話になる先生もいらっしゃるので、現地でお目にかかったらご挨拶しなきゃなどと考えているうちに到着。

 まずは、控え室の師匠と浜松のお弟子さんたちにご挨拶。お弁当いただいたりしてありがとうございました。そして会場入り口あたりで、鶴十郎先生にばったり、ここでもご挨拶。実は一昨年助演していただいたこともあり、覚えていただいていたようです。

 会が始まるとお客様で超満員でした。笛の会や、地元の長唄の会も出演とあったからでしょうね。一種の合同お浚い会みたいな感じでした。こういう感じも良いですね。

 浜松の会の方は「ねずみ車」という三味線だけの合奏曲でした。私も弾いたことあるんですが、大勢で合奏するのは、入りのタイミングとか難しいしんですよね。浜松の皆さん立派に弾いておられました。なかなか合わせ練習する時間も少なかったと思いますが、良い出来だったと感心しました(偉そうに言える自分じゃないのは承知の上で)。

 船揃が番組にあったので、これはガン見して聞きました(笑)。5月に自分が出す番組がお囃子付きで師匠がタテで聞けるなんてラッキーでした。抜き差しは多少違うのと、細かい手が佐門とは違いましたが、いろんなことが勉強になりました。最近、本調子から二上がりに替えるときの先生方のやり方が参考になりました。

 終わった後は打ち上げ。笛の先生や、東音女子のみな様にもご挨拶してあとは飲むだけ。短い時間でしたが楽しかったです。帰りの新幹線でも師匠と姉弟子さんとプチ宴会で帰りました。楽しい一日でした。

合奏は楽しい 長唄三味線

先日我が家で新年会やったんですが、その時にチンチリレンを替え手を入れて三人で演奏しました。

実は知り合いに三味線を教えて欲しいと頼まれ、手ほどきならということで月一回、一年ちょっとやったかな。三味線の取り扱いとか、構えとか、譜面の読み方を中心に稽古しました。このところ上達して自分が教えるのは限界かなあ、と思うようになり、これ以上やりたいならちゃんとした先生を紹介するからと話して、一端区切りを付けることにして、最後の記念にお浚い会もどきをやろうということになり、彼女の友達を何人か読んで演奏したのが上の写真です。

手書きの番組表なんかも作ってそれらしく。
・花見踊 前弾き
・チンチリレン
・ぞめき どんとつ入り

チンチリレンはせっかくだから替え手を入れて華々しくやろうと思い、みどケロさんと練習しました。これは正直難しかった。最初は自分で本手を録音し、それをゆっくり再生した音に合わせて替え手を練習し、その後みどケロさんに本手を弾いてもらって練習しました。当日はなんとか止まらず最後まで弾けたと言うことで成功です(笑)。彼女も頑張って弾いてくれました。

長唄の三味線はこうして替え手やら上調子というのがあって合奏する楽しみもありますね。今回私も味を占めて、チンチリレンくずし、チチリチ、トトロツなんかの替え手にもチャレンジする予定です。

三味線のメンテ話

 5月に大きなお浚い会があります。金沢のお隣小松でお浚い会、当然お泊まりなので、温泉+お酒付きの楽しいお浚い会です。番組はもう決まっていて、「風流船揃」を弾きます。お囃子も付くそうなのでそれはそれは楽しみです。

 今のところ、本調子と三下がりの暗譜度合いが90%くらい、二上がりが60%くらい。暗譜は100%でないと意味がないんですが、今月中に暗譜して残り4ヶ月弱で曲を仕上げたい、みたいに考えています。

 こればっかりだと飽きるので、最近チンチリレンを練習してます。これは手を速く動かすための練習曲としてもいいのではないかと思って。それに加えて、3日前から替え手の練習を始めました。これはまったく初めてなんで最初は試行錯誤の連続。替え手は本手に間に音を入れることが多いので、間を取るのが難しいです。

 自分で本手をすごーくゆっくり弾いたのを録音して、それに合わせて替え手を練習しています。すごーゆっくりです(笑)。師匠の伝の会には遠く及びませんが、かみさんとチンチリレンを合わせて弾けるように奮闘中です。

 さて、本題のメンテ関連の話です。これいずれもかみさんの方の話です。

・駒がズレるんだけど
・糸巻きがゆるみやすい

 実は去年知り合いの方から良い三味線を譲っていただき、皮を張り替えて使っているのですが、最近かみさんから上記のような質問を受けました。かみさんの師匠に聞けば済む話なんですが、師匠に話す前に一応私に聞いておきたかったようです。

 まず、最初の駒の話なんですが、今までこんなにすぐ駒がずれることはなかったのに、今度のはすぐズレるというのがかみさんの言い分です。これに対して私は、皮や駒によっては滑りやすいのがあるのでそのせいではないか。また、プロの先生が駒が動かないように糸でわっかを作って音尾に引っかけて動かないようにしているのを見たことがあると返答。

 糸巻きについては、使っている家にススみたいなのがついて滑りにくくなってくるのではと回答。もちろんひどければ三味線屋さんに調整に出すべきというはわかっています。

 で、かみさんが師匠にお稽古と時に聞いてきたそうで、駒については私の答えたことで間違いないそうです。かみさんの三味線も糸で止めた方がよいでしょうとのことでした。

 糸巻きについては、墨を擦ってそれを糸巻きに塗るといいそうです。ただ、この方法は象牙の糸巻き限定だそうです。そして墨汁はNGだそです。方法としては糸巻きの汚れを良く拭き取ってから、金具に当たるところに墨を塗り、乾かしてから糸倉に戻すとのことです。実際にかみさんがやったら効果てきめんだったとのこと。

 この話は、そう言われるとどこかで聞いたことがあったような気がします。それと自分の持っている三味線の糸巻きは、使っているうちに汚れてくるのは、金具に残った墨が付いているのかなあ、とも思いました。うちにあるのは中古の三味線なので。それとも新品の時から墨を使っているのかもしれません。

 勉強になりました。

2017年になりました

 あけましておめでとうございます。年初に最近思うことをつらつらと書いてみようかなと。

 まず笛なんですが、自分で言うのもなんですがそこそこ吹ける方かなと思います。ちなみに自分が吹くのは江戸囃子とか、長唄の篠笛・能管です。

 で、そこそこ吹けるとどうなるかというとですね、自分で課題を見つけられるようになります。たぶん、もっと上手くなればもっと沢山の課題を見つけられるようになり、またそれを解決するためのヒントも見つけられるようになるのではないかと思います。

 なんでそう言えるのかというと、最近、江戸囃子とか長唄囃子の笛の師匠が吹いているのを少し真似できるようになってきました。ちょっと前までそんなこと考えもしなかったことです。考える前に、できないって思っていました。事実できなかった。

 江戸囃子なんかは一応附け(譜面)があり、お稽古はそれをベースに始めました。当然譜面通りに吹くことしか考えられません。ところが実は師匠なんかは譜面通りになんか吹いていないわけです。そこのところはわかっていましたが、いきなりそれはできないわけです。じゃあ、なんでその附けがあるかというと、いわゆる基礎的な力を付けるためにあるわけです。基本の附けがきちんと吹けるようになって初めて指し指やら何やらを加えて行く訳です。

 長唄の囃子で吹く能管なんかも同様です。付けはあるけど師匠が吹くのはプラスアルファが沢山ある訳です。でもいきなりそれはできないわけです。

 ですから、笛の練習に関しては最近は師匠を真似る!これにつきます。すごく難しいですがこれをやらないと駄目だし、練習してできるようになると凄く楽しい。

 一方、難儀しているのが長唄三味線。一番の問題は積み重ねがないこと。例えば誰かに、「ふくふくさん長唄三味線習っているの?じゃあなんか弾いてみてよ」と言われるとまじに困ります。これは原因は自分にあります。お浚い会終わると全然弾かなくなっちゃうからです。うちのかみさんなんかは、一度浚った曲もたまに弾いたりしているんですよね。そのかみさんですら忘れちゃって困ると言っているくらいですから、自分なんかは問題外です。

 今年は長唄三味線、初心に返って取り組みたいなあと思っています。過去に習った曲もまた練習してみようと思っています。それが一番積み重なっていく良い方法ではないかと。

 長々とぐちっぽい書き込みにお付き合いいただきありがとうございました。続けることが上達の道である、をモットーに今年も楽しんで頑張ります。