長唄三味線のお浚い会をちょっと振り返る

 姉弟子さんがお浚い会の様子を撮影して、YouTubeに限定公開しています。先日その動画を見ました。実は自分の演奏を見たり聞いたりするのが好きです。ナルシーかもしれません(笑)。

 演奏の結果としては音だけあれば良いのですが、このお浚い会の動画はひじょうに勉強になります。なぜなら師匠と並んで座って演奏してい姿が見られるんですよ!普段のお稽古で師匠の演奏を見るのですらなかなかできません。暗譜してお稽古に臨むのが理想とはわかっていても、なかなか暗譜まで行きません。

 しかも、例え暗譜して師匠の手を見ながら演奏できたとしても、自分の客観的な動きは見られません。自分が感じている動きと客観的な動きは、まあほぼ違います。鏡とか師匠に指摘されて、客観的な動きと自分の感覚を合わせていくことがお稽古の目的の一つだと思います。

 で、その動画を見て感じたことが二つほどあります。

・バチの動き
・勘所を移動するタイミング

 バチについては以前にやはり自分の動画を見て、動きが小せえ~、と思い師匠のように大きく動かすように意識したことがあります。今回、やはり師匠と比べると動きがまだまだ小さいことがわかりました。

 それと左手の動きですが、特に速い動きのときに師匠より早く次の勘所へ動くことが多いのが目立ちました。早く動くって事は、その押さえていた音が早く無くなるってことで、これは演奏に多大な影響を与えているはずです。はずですと書いたのは、そこの音の違いがまだ感じ取れないからです。まあ、早く動くのは焦っているというメンタル面から来ているのだと思います。ぎりぎりまで押さえて、サッと次の勘所へ動かすことができていないという、技術的なものもあるでしょう。

 この2点を意識してこれからのお稽古に活かしていきます。

三社祭でした

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直前に軽いぎっくり腰になり、体調面で危ぶまれた三社祭でした(^0^;) でも何とか宵宮から最終日までの三日間を江戸囃子を楽しんできました。体力的に年々ハードに感じるのは年のせいかな。

今年は社中のメンバーの数人がそれぞれの事情で参加できなかったりしたので、ちょっと寂しかったです。特に笛と大太鼓打てる人が少なかったのでやりくりが大変でした。

今年の大きな出来事と言えば、三社祭で鉦デビューでした。実際のお祭りで打つと、練習ではわかなかったこと、感じられなかったことがたくさんあって勉強になりました。それと、上の話にも関わりがありますが、自分が鉦を打てるようになったことで、メンバーのやりくりの際に少しは助けになったようでよかったです。

本番でわかる自分の課題点、今年は…。
・上げのピィッというのが不発が多かった。
・屋台吹き出しのチィーヒーイのヒーの音が弱い
・キの不発も多かった
・スタミナが少し落ちたかな

笛に関しては上記の通りなんですが、この一年ひとっ囃子をあまり練習していなかったのが影響しているのかな。個々の曲は練習していたんですが、通しで吹いて最後の方にピィッと吹くのはちょっと難しいんです。去年はそういうことあまり感じなかったので上手く出来ていたんだと思う。何気ないコツがあるんですがそれを無くしちゃったようです。

音を出すときに、吹く息のイメージがあると失敗しなくなります。ちょっと出しにくい音なんかのときに、息をこういう感じで吹く鳴る、みたいな感じのもの。これが今回上げと、吹き出しのときに無くなってたみたいです。これを書く前に、ちょっといくつか試行錯誤して、ああ、こういう感じ吹けば良かったんだというものが見つかりました。前もこうしていったんイメージをつかんだのに、いつの間にかイメージしなくてもできるようなったのに、ふとしことでフォームが変わったりして鳴らなくなる、イメージも思い出せない。今回はこういうことが自分に身の起きた感じでした。こういうことは本番を経験してわかるということも多いので良い経験にしたいです。

笛以外では
・大太鼓、テンポが超速くなるとドドストストストが追いつかない。これは要練習
・速さはそのときのメンバーで変わるんですが、大太鼓をその速さに合わせるのに少し時間がかかる。最初からビシッと合わせないと。
・上手い人の鉦は音楽になっている。これは凄いです。ホント。

とまあ、いろいろ課題点はありましたが、皆さんと楽しく出来てのが一番です。

↓土曜日、ひとっ囃子を笛で演奏しているのを知人に撮っていただきました。出だしの打ち込みと吹き出しの一部抜けてますが、こうしてひとっ囃子本番を撮ってもらったことがなかったので凄く嬉しいです。
注)動画では無く静止画です

江戸囃子の神様 極限だからこそ見えてくるもの

若山流の江戸囃子を勉強する自分にとって、若山胤雄師は神様です。その神様の特別講義があり、神様の前で演奏させていただきました。

この講義、自分が受けるのはもう6回目になるんですが、毎回すごく緊張します。いいかげん慣れても良さそうなものなのにね。

緊張下で笛を吹くと、いやあ鳴りません。今年は神様の前で、普段と同じように吹くことをテーマにしていたんですがまだダメでした。それでも毎年少しずつ良くはなっているのが救いです。

こういう極限の緊張下でもちゃんとできるようにならないとダメなわけで、笛なんかも鳴らなくなりそうなときに、それでも鳴る場所をさがして吹く力をつけないといけません。

そういう意味でも良い鍛錬の機会でもあります。今回も神様の前でからこそ見えたものがありました。

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講義終了後、みなでお蕎麦屋さんへ。

【長唄三味線】風流船揃、まずは最後まで

 4回目のお稽古で取りあえず最後まで行きました。

 どんな唄かというと、色々な船で賑わう隅田川の景色を唄っています。調子は本調子→二上がり→三下がり。来年のお浚い会の曲になります。先日のお稽古で師匠からそういう話があったので間違いないです。1年かけてやるのはちょっと長いんですが(^0^;)、自分の実力的にはそれでも足らないのが本当のところですね~。この1年かけて次の曲をやるというのがここ数年の自分のお稽古ペースになってます。以前はちょっともの足らない気持ちがあったんですが、今は出会う曲を大事に仕上げていこうと思っています。それと、たぶんお囃子が入るんですが、賑やかになるんでそれは凄く楽しみです。

 なるべく早めに仕上げて、合間に別なものもさらいたいなあ、という気持ちもあります。師匠にいただくだけでなく、自分で課題を見つけて練習しないといけないんですよね。今のところ漠然とですが、チンチリレン関係と、椀久の玉をやっていこうかなと。